LCC・格安航空などの影響で、今年のお盆休暇の国内線航空の利用率が10パーセントほど上がったという報道もあります。
こうした中で、競争激化するLCCでは、エアアジアジャパンの再編問題もあります。
LCC、2年目の一手 エアアジア、観光地便で挽回
2013年7月31日 朝日新聞 より
ANAホールディングスは30日、アジア最大の格安航空(LCC)との提携を解消した「エアアジア・ジャパン」を、12月末から新ブランドで運航すると発表した。完全子会社化とあわせたテコ入れだ。日本の空にLCC3社が登場して1年。各社とも、先行した海外流の安さだけでない日本型を模索する。
「ビジネス客は羽田の方が厚いが、成田は内外のリゾート路線で利用が見込める。国際線は単価も高い」。ANAの清水信三上席執行役員は、記者会見で力を込めた。新ブランドへの切り替えとあわせ、国内外の観光地に路線を広げて巻き返しをはかる。マレーシアの「エアアジア」との提携解消は、苦戦の末だ。ANAが51%出資して就航してから7月末で1年。搭乗率は平均62・6%で採算ラインとされる70%に届かない。2013年3月期の決算は、本業のもうけを示す営業損益が35億円の赤字だった。
駐機時間を減らしたり、夜間早朝便を増やしたりして一つの機体をできるだけ多く飛ばして稼ぐのがLCCのビジネスモデル。都心から遠く、早朝と深夜の発着が限られる成田が拠点では苦しい。コスト削減のために絞り込んだ5機のやりくりがつかず、遅れも目立って不評を買った。
「エアアジア流」のこだわりも裏目に出た。ネット頼みの航空券販売は、エアアジアと共通のシステム。「英語が多く使い勝手が悪い」と言われた。「徹底したコスト削減は東南アジアで通じたが、日本ではなじまなかった」(ANA関係者)という。
■ジェットスター/ピーチ 安さもサービスも
LCCは、スカイマークなどの新規航空をしのぐ安さを売りにしつつ、ビジネスの確立と黒字化を急ぐ。 ジェットスター・ジャパンの搭乗率は72・0%あるが、旅客1人あたりの収入は6400円とライバルより低い。割安運賃キャンペーンを繰り返したためだ。 路線と便を増やし、ネット中心のチケット予約・販売をコンビニでも可能にした。関西空港を成田に次ぐ拠点にする計画は延期が重なっており、必要な整備士の育成を急ぐ。
ピーチ・アビエーションの搭乗率は80%前後。拠点の関空は24時間運用で、着陸料などが安いLCC専用ターミナルもある。 それでも井上慎一社長は「値段を少し安くしすぎたかもしれない」。搭乗を待つ間に、タブレット端末などに映画や音楽を無料でダウンロードできるようにした。サービスをそぎ落としての安さ追求の修正だ。
「LCC元年」とされた12年度、国内線の旅客数は6年ぶりに増えた。ただし3社のシェアは計3・2%で、3割超の欧米やアジアにはまだ遠い。
エアアジア・ジャパン、604便欠航へ 2013.7.27 asahi
ANAホールディングス傘下の格安航空会社(LCC)エアアジア・ジャパンは26日、9月1日
から10月26日までに計604便を欠航すると発表した。「エアアジア」(マレーシア)との提携解消で、エアアジアから借りている2機を9月末までに返すよう求められ、飛行機が足りなくなるという。欠航するのは、愛知県の中部空港発着の新千歳(札幌)、福岡、ソウル便。10月以降は、成田―新千歳(札幌)の一部と成田―那覇線も欠航する。欠航便を予約済みの乗客は1万4千人おり、他社便への振り替えなどで対応するという。
~保安要員としての客室乗務員~
もともと客室乗務員は、「機内の保安・救急」に対して現場と常に接し、状況変化などについても時々刻々の判断を行わねばならず、実質的な責任を負っています。
法律的(航空法)には、安全については、操縦室のパイロット・ イン・コマンド(機長・副操縦士などが混乗する中での責任者)に責任があるということになっていますが、緊急着陸・離陸・着陸時の事故などの際は、客室乗務員の動きに乗客の命が預けられることになります。機材が大型化すれなするほどこういう側面を持ちます。
この点については、「アシアナ航空SFO着陸失敗事故」「USエアウェーズのハドソン河着水事故」などでも内外に明らかになっています。
この一方で「紙一重で助かった例として「脱出」状況の判断遅れとも言われている、爆発炎上した中華航空機事故(2007年8月21日)などもあります。
~2013年8月に「改正労働契約法」が~
改正されました。簡単に言いますと「契約社員」と「正社員」の労働条件に格差をつけてはいけない!というものです。1995年に「客室乗務員の契約社員化」がJAL・ANA両社で導入されました。「正社員に戻る」まで実に19年の空間が存在したわけです。
こういう反映もあってと推察されますが、ANAは8月19日付で「CA」の契約制をやめて2014年採用から全員「正社員」とすることを発表しました。
いずれにしても、過酷な客室乗務員の労働条件が改善されることは、乗客への「保安任務」「ホスピタリティー」の向上につながることは間違いありません。
ANA社によれば、「離職率を低める」狙いも!ということですから、「ベテランCAを大事にして機内の品質をあげる」方向でしょう・・・。ベテラン乗務員を解雇までして労働組合と争っているJALとの違いがこういうところにも出るのでしょうか。この法改正の施行は8月です。さて、JALはどういう反映をさせるのでしょうか。注目です。
ANA、客室乗務員を正社員採用へ 14年度から
ANA、客室乗務員を正社員採用へ 14年度から 2013.8.19 朝日
全日本空輸(ANA)は19日、2014年度以降に入社する客室乗務員を、正社員として採用すると発表した。いまは全員 がまず1年更新の契約社員となり、3年たって健康状態などに特段の問題がなければ正社員になれる仕組みだ。人件費削減など のため、1995年度からこうした制度を続けてきた。格安航空会社(LCC)などとの競争が激しくなり、「優秀な人材を確保するため」(ANA)として採用のあり方を見直す。
改正労働契約法20条期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止
第20条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
契約制については、現場から多くの声が出されていました。



