重大かつ単純ミスの輸血事故発生が以下のように報道されました。最近の航空機内の状況を知るだけに、私はこの報道に、思わず、似たような環境の「航空機内」では果たして大丈夫であろうか?ということに「す~と頭が行ってしまいました。
私が現役の頃「君の担当コンパートメントの旅客が倒れた場合、とっさにどこの酸素ボトルを使うのか?」「アフターギャレーで火災が起きたとき、まず、どちらの消火器(水消火器・CO2消火器)を使うのか、またどこに装備しているものを使うのか?」など乗務に当たっては、厳しくチェックして、きたものでした。
こうした「想定質問」に瞬間的に「答えることが出来てこそ身体もきびきび動くのですから」少なくとも良く訓練されていて、かつ現場では、能力が十分発揮できる環境が必要です。こうした客室乗務員の配備のしかたは、「安全を看板」にするエアラインには、「死守」せなばいけない重要問題なのですが。
「2007年8月、那覇空港で中華航空機がスポットインした直後に、漏れた燃料に火がつき、爆発炎上」という事故がありましたが、その際に「客室乗務員の脱出誘導」は「あれでちゃんとしたトレーニングを受けているのか?」というほど散々のものでした。滑り台(脱出シュート)を靴を履いたまま脱出していたり、大荷物を抱えて脱出する旅客が多数いたり、etc。
今年の国際線(日系エアライン)を使用したある出張の折に、数名の客室乗務員に「そのようなこと」を聞いてみましたが、平均的に「ちょっとお待ちください=調べないとわからない」というアンサーが主流で、かつての「保安要員としてのレベル」との格差に愕然としたものでした。もっとも、「テロ対策上旅客の質問には答えない」ということもないではないでしょうが、明らかな「知識不足」が否めないと直感しました。
先日「トルコ航空CA」の日本人CAの年収が200万円から100万円台にカットされたことが「NEWS」になっていました。日本系のエアラインでも、待遇は日増しに悪くなり、ベテランは次々に退社。機内は、ほんの2~3ヶ月で促成教育された契約社員・外国人が主流でスムースな仕事もこなせないという嘆きが充満しているようです。また「編成人員の削減」が年々進み、サービスは勿論「安全」の劣化も必至のものと思えます。
12月8日の「晴天乱気流遭遇時の乗務員事故-JAL」などでは、CAT(レーダーに映らない乱気流)が原因のため予測がつかないと言われていますが、一般的にベテラン乗務員は、「最初の揺れ」で体感的に大体の予測ができるようになっています。
これは、私の体験でもあります。揺れの初動がどういうものか、「かたかたなのかどーんと来ているか」など微妙なものです。ちなみに「かたかた揺れる程度のタービュランス」は「Chopy」と表現されます。体験のない乗務員ばかりですと「被害が拡大する」こともあるということです。
医療ミスの背景に、「少ない人員でなんとかつなぎ、救急体制を保っている」と聞いています。2重3重のチェックシステムがありながら、輸血ミスが起こる、という背景には、医師も看護師も人で不足で疲労のために「基本的なあってはならない」ミスも犯しやすい環境があるのではないか、と心配な側面がでてきます。
輸血ミス「あってはならない」病院が謝罪
2008.12.24 00:17見中に頭を深々と下げる大阪府立中河内救命救急センターの塩野茂所長(真ん中) 「あってはならないミスで大変申し訳ない」。大阪府立中河内救命救急センターの塩野茂所長は23日、記者会見で病院側のミスを認め、同席した職員3人とともに陳謝した。
塩野所長は「輸血ミスが直接の死因ではなかった」と強調し、「重篤な患者で多くの医師や看護師が治療にかかわっており、現場は混乱していた」と釈明した。ただ、ミスの原因については「院内の輸血マニュアル通りに実施されなかった初歩的なミス」と指摘し、「医療への信頼を損なう結果となり深く反省しています」と頭を下げた。
今後の対策として、マニュアル周知のための研修会や、看護師が立ち会う現場では輸血装置などに血液型を掲示することなどを挙げ、「同様のミスが起こらないよう再発防止に努めたい」と話した。
輸血ミス ずさんな「3重ミス」が原因
2008.12.24 00:14このニュースのトピックス:救急搬送受け入れ問題
大阪府東大阪市の府立中河内救命救急センターで、男性患者(31)にとって不適合の血液が誤って輸血され、その後、男性が死亡した問題で、病院内の血液を管理する検査技師が保管庫にあった別の患者の輸血用血液と取り違え、運び出していたことが23日、分かった。その後、手術室に血液を運ぶ前と輸血直前の2度、確認する機会がありながら看護師と担当医師も怠っていたことが判明。3つの初歩的なミスが事故を招く結果となり、緊急時の輸血をめぐるチェック態勢の不備が露呈した。同センターによると、男性は転落事故直後の20日午前9時16分に搬送され、約15分後に輸血を開始。検査技師は大阪市の日本赤十字社血液センターに男性と同じO型の血液パックを注文し、届いたパックの納品を看護師と一緒に確認した。
同時にセンター内の保管庫にあった血液も運び出したが、その際、別の患者の輸血用A型血液をO型と思い込んで取り違え、看護師に手渡した。この時点で看護師と表示ラベルの読み合わせや、目視確認をするなどの照合作業を怠り、さらに治療に当たった医師とも手術室で輸血前の最終確認をしなかったという。
男性は約3時間にわたって約5200ミリリットルの輸血を受けたが、病院側は男性の死亡後、A型の血液が約132ミリリットル混ざっていることに初めて気づき、輸血ミスが判明した。
一方、守口署は22日に男性の遺体を司法解剖し死因は出血性ショックと判明。誤って輸血した量が少なかったため血液が凝固するなどの反応はみられず、輸血ミスと死亡に因果関係はないと判断した。
