「晴天気流」が航行中に予見できるように・・・・「JAXA」

旅客機が航行中に遭遇する「人身事故」と言えば、「乱気流」による場合が多いことは事実です。(下記NHKの報道の「大半」という数字については調べたいと思いますが・・。)

航空機には、気象レーダーがコックピットに装備されており、乱気流の主たる原因となる「積乱雲や雲」が映し出されます。「雲の中」を航行しないように、コックピットは、直近に同じルート(航空路)を通過した他の航空機からのインフォメーションなどを参考にしつつ、進路や高度の変更をして迂回するのが通常です。

航空路が混雑していて変更ができず、「雲をかすめたり」「雲の中」を飛行しなければならない場合は、あらかじめ、「シートベルトサイン」を転倒して、アナウンスなどで乗客に「揺れる可能性がある」ことを知らせ、着席を促します。客室乗務員も乗客の着席状況をチェックしつつ着席しベルトを着用します。

ところが、これまで、「晴天乱気流」CAT(クリアエアタービュランス)つまりレーダーでは捕捉できない「気流の変化」は、予測することができず、多くの「航行中の乱気流事故」の原因となってきました。

こうした事故の際に、もっとも被害を受けやすいのは、乗客の場合は、揺れの度合いが格段に大きい後方座席(エコノミークラス)であり、また常に機内で立ち働く客室乗務員でした。

※過去の事故 :弊ブログ参照ください

安全な航行を追求するうえで「レーザー光線によって航路上のCATを見ることができる」ということになれば、画期的で革命的なことと目を見張ります。

現在は、JAXAとボーイング社で提携しているということですが、国家としても「更なるテコ入れ」をして、実用化を急いで戴きたい、と願うものです。

世界初 “晴天乱気流”事前にキャッチ

7月28日 11時48分 NHK

航空事故の大きな要因になっている乱気流のうち、雲のない晴れた空で起きる「晴天乱気流」は予測が困難とされていますが、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、飛行機からレーザー光線を発射して晴天乱気流を事前にキャッチすることに、世界で初めて成功しました。旅客機の事故のおよそ半数は乱気流が原因とみられ、特に雲のない晴れた空で起きる晴天乱気流は、気象レーダーで捉えることができず、予測が困難だとされています。JAXAの研究グループは、レーザー光線を発射して、大気中のごく小さな水滴やちりの動きを測定する装置を小型化して飛行機に積み、乱気流を捉える実験を繰り返しました。 その結果、ことし2月、紀伊半島沖の上空3.2キロで、6キロ先にある晴天乱気流を、通過のおよそ30秒前にキャッチすることに成功したということです。 欧米でも同じ研究が進められてきましたが、装置が小型化できなかったりレーザー光線の出力が足りなかったりして成功しておらず、JAXAは、上空で事前にキャッチできたのは世界で初めてだとしています。 研究グループは、実験結果をことし11月に韓国で開かれる学会で発表することにしています。 JAXA運航・安全技術グループの井之口浜木主幹研究員は、「事前にキャッチできれば事故が大幅に減るので、一刻も早く実用化したい」と話していました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です