華やかに「ジェットスタージャパン」就航。激烈化する航空のシェア争い!

アジアの攻勢のなかで「格安運賃・新機材導入・合理的なコストカット」などでJAL系(ジェットスタージャパン)ANA系(3月にピーチ9月にはエアアジアジャパン)のLCCも次々に就航しています。また、「羽田か成田か」という風潮も「羽田も成田も」という首都圏空港群のポテンシャルを高める方向に変化してきました。利用者にとっては、運賃・路線などの利便性が向上してきたこと、選択する巾が増えてきたことなどは、喜ばしい限りです。



しかし、航空自由化の先輩である「アメリカ」や「ヨーロッパ」では、「格安競争」の結果、パンナム・TWAのような大手エアラインが軒並み倒産、事故の頻発などを体験しました。

航空に限ったことではありませんが、アジアに位置してアジア・オセアニア・中東からの攻勢を受けつつ、アメリカとは以遠権不平等のまま自由化、EU諸国からは、自由化を迫られた日本の航空企業は、日本の地勢を生かした独自の戦略が必要とされています。国際線の赤字を国内幹線の利益でカバーしてきたJAL・ANAにとっては、「同じ路線を格安で飛ばせる」ということになり、苦しい戦いを強いられているのが実状です。

B-787などの新機材増強の費用は、一機150億円単位ですから、2000~4000億円の資金調達が必要です。放漫経営の果てに破綻した責任を誰も取らずにうやむやにして公的資金3500億円を受けているうえ、銀行の債権放棄5200億円を得ているJALは、今年度「1890億円の利益を上げています。また、累積赤字のおかげで今年度350億円の法人税も免除されている中で、9月再上場して資金調達するという話もでてきています。(下は「週刊アエラ」)

資金調達のために「2000億円の増資」を決定したANAからすれば、「不公正な競争」という声も出ています。

7月3日の「NHKニュースウオッチ9」では、ジェットスターの就航と日系LCCについて、また「成田と羽田空港の現状」などを伝え「利便性は歓迎だけれども安全も大事です」という趣旨で、「安全については、ひとこと」でくくられていました。

この点については、毎日新聞6月28日付夕刊の特集ワイド「どうすれば安全安心」「空の旅本当に大丈夫?」に「安全規制緩和は安全軽視の姿勢」とコメント致しました。

日航系のLCC「ジェットスター・ジャパン」就航 成田から第1便出発

産経新聞 7月3日(火)8時42分配信

日本航空などが出資する格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンが3日午前、拠点の成田空港から新千歳(札幌)へ出発した。全日本空輸系のLCC、ピーチ・アビエーションが今年3月から関西空港を拠点に運航しており、東西のLCC就航で空の価格競争が本格的に始まる。  この日早朝、成田空港第2旅客ターミナルで開かれた就航式典で、ジェットスターの鈴木みゆき社長は「幅広い方に空の旅の門戸が開かれる」と述べ、期待感を示した。    ジェットスターは3日の成田-新千歳、成田-福岡を皮切りに、8月24日には関西-新千歳、関西-福岡でそれぞれ運航を開始するなど、成田、関西空港を拠点に計6路線を展開する。    一方、もう一つの全日空系のLCC、エアアジア・ジャパンは8月から成田空港を拠点として就航する予定だ。

全日空が2000億円規模の公募増資、成長描くも市場は慎重な見方

ロイター 7月3日(火)13時7分配信

全日本空輸<9202.T>は3日、最大2110億円の公募増資を実施すると発表した。ボーイング787型機をはじめとした最新鋭機の購入に充て、需要が拡大している国際線に投入するほか、アジアでの成長に向け、買収を含めた機動的な投資ができるよう財務基盤を強化する。   ただ、大規模な希薄化を伴うため、市場は同社の戦略を慎重に見極めようとしている。   <アジアでの買収資金にも>   全日空は国際線を中心とした成長戦略を掲げており、燃費効率にすぐれた機材を投入して2013年度には輸送能力を2割以上増やす計画を立てている。ボーイング787型機49機を含む航空機への投資は5月31日現在で8305億円を予定しているが、これまでに投資したのは2530億円。さらに5775億円が必要で、今回の増資で調達する資金を充てる。   また、全日空は財務基盤を強化し、アジアでの事業展開を加速する。同社幹部はこの日、ロイターに対し「増資で時間を買い、成長戦略をより早く進める」と増資の理由を説明。アジアでの基盤強化につながる買収資金に充当する可能性もあると指摘した。   さらに今回の増資には、格安航空会社(LCC)の増加や、日本航空の再上場で、競争が激化することに備える意味もあるという。この時期に増資を決めたのは、日航の再上場や日本たばこ産業<2914.T>株の売り出しを今秋に控え、株式市場の需給が悪化する前に実施したかったためと、同氏は話す。   「全日空と日航の2社の財務の強さを比べると差は大きい。全日空が弱いとは思わないが、日航との差が投資家心理に影響を及ぼす可能性はある」と、マッコーリーキャピタル証券のアナリスト、ニコラス・カニングハム氏は指摘する。「それほど時間を置かずに日航も全日空と同じ投資家層にアプローチするとみられる。機関投資家は航空業界に対して慎重なだけに、両社とも個人投資家に注目していくだろう」と、同氏は言う。   <エクイティストーリーに懸念>   この日に全日空が発表した公募増資の内容は、新株発行と追加売り出しで最大2110億円を調達するというもの。最大で10億株、増資後の株式発行数は約4割増加する。正式発表は株式市場の引け後だったが、日中の増資報道を受け、株価は後場にかけ大幅に下落した。年初来安値を割り込み、2003年5月1日以来の200円割れで引けた。   全日空が増資をするのは2009年7月以来、3年ぶり。市場からは、過去の増資が成長につながっていないとの指摘が出ていた。「LCCの参入などビジネス環境も厳しく、明るいエクイティストーリーは描きにくい。時価総額5000億円程度に対し、増資規模は2000億円程度と大きく、大規模な希薄化も懸念される」(準大手証券)。   新株発行の内訳は国内が6億1400万株、海外が最大3億株。発行価格は7月18─20日に決める。払い込み期日は7月25─27日。主幹事は野村証券、ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券。