~「日本の民間航空機の安全な航行」のために!今こそ大切な誠実外交~
ついに、心配していたことが起きました。
イラクで貨物機とはいえ、民間の航空機が戦争に巻き込まれました。バグダッド国際空港を離陸した直後に、「DHL」のエアバスA300がミサイルを被弾。墜落を免れたことは、まさに奇跡的です。
旅客機だったらと思うとぞっとします。
このミサイル被弾事件が起きたのは、11月22日朝です。しかし、その前日の国連安保理事会でアメリカの国連大使は、なんと「イラクの大部分は、平穏。」と報告しているのです。日本の国会答弁とよく似ている様な気がします。
また、エアリー米国務省副報道官は21日の定例記者会見で、
国際テロ組織アルカイダの幹部を名乗る人物が、自衛隊のイラク派遣を牽制する声明:「日本の兵士がイラクに足を踏み入れた瞬間、アルカイダは東京の中心を攻撃する。」これは、11月16日に続く二度目の声明なのですが・・・。
これに対して、「日本は、今、中立でいようがいまいが、標的になる」と述べ、「自衛隊派遣の有無にかかわらず、日本も攻撃の対象になり得る」との見方を示しました。
これは、今更、自衛隊の派遣をやめても、日本は既にテロリストからは、米英 と同じように標的にされているのだから、日本国内の世論がどうあっても、ブッシュ政権との約束を守って、早く派遣しなさい。と聞こえてきます。
こうした事態に、日本の国内では、政府与党だけでなく民主党の一部議員まで
米政府のオウム返しのように「テロに屈してはいけない。」と繰り返すばかりです。テロリストに狙われるような原因を作ってはいないか、ということはあくまで棚上げです。小泉首相11月22日、トルコ爆弾事件と日本の危険性に対して「テロは無差別だからね。可能性を言ったらきりがない。」と発言。川口外相葉さらに、「「テロリストはイラクで復興支援をしている人たちを退出させることが狙いだ。」と意味不明な同様発言。
こんな無責任な外交を続けていて、もし、国民が、民間航空の利用者が、外地で被害にあうようなことが起きたら、政府は責任を取るどころでは済まされないものがあります。どう対処するつもりなのでしょうか。といっても、「責任を取る」姿勢どころか、「テロには屈しない」とまるで別の方向を見て発言しているレベルですが・・。
「さらば、外務省」を上梓して苦言を呈している、元レバノン特命全権大使だった天木氏のおっしゃられていることが、次々に緊迫の事態の中で垣間見えてきています。
本来なら、興趣のある気分ともなるのでしょうが、事態は、国の命運を分けるところまできている訳で、他人事ではありません。
アメリカでは、このイラク攻撃は間違いだったとの世論が強まってきて、ブッシュ支持率は、大幅ダウン。英ブレア首相も、次の選挙は敗北必至といわれています。
攻撃を受けて犠牲者を出したイタリアは、撤兵すべしの世論で揺れており、数百名の兵士を出兵しているタイでも、首相が苦境に立たされています。
また、この一方で、断固派遣を拒否したインドは、
この11月24日シンハ外相が、イラク派兵を拒否したことについて、
「賢明だった。派兵していたら、様々なことが起きていただろう」
とまで、述べています。ニッポン外交かくあるべきや思うのは私にとどまらないと思います。
日本の民間航空機がバグダッドに行っていないからといって、それで安全とはいえません。
爆弾・ハイジャックなどのテロ攻撃は、ブッシュ大統領も言っているように、守ることは、圧倒的に 大変です。
いまや、日本の翼は、中東を除く全世界に伸びており、毎日切れ目なく運航されています。従って、テロからのDEFENCE LINEは広範囲にわたります。
テロリストは、「攻撃の先は、東京」といっていますが、航空会社としては、この全路線に対して、あらゆることを想定しなければならないからです。
私は、東京新聞11月17日付朝刊紙上で、既に意見を述べていますが、
ドイツでは、「自爆テロには、民間機撃墜も可」という法案が既に国会で可決されました。
このことは、「自爆を目的とする確信犯テロリストへの抑制になるか」「撃墜で受ける被害は乗員・乗客のみならず、撃墜落下地点しだいで甚大な被害も予想されること」、など問題が多く、運用には慎重の上にも慎重な決断が必要になります。とはいえ、ドイツは、イラク攻撃に加わらなかったにもかかわらず、テロに対しては、国を挙げて、「屈しない」態度を示し、まさかのことを想定し準備している点は、真剣です。
日本の翼でも、ドイツ国内に飛来したとたんから、この想定の範疇に入るわけですから、もはや対岸の火事とは言っていられません。
この点で、ドイツは方法に色々問題を抱えているものの、国策として思い切った法律を繰り出してきたことは、訳のわからない中でひたすらアメリカの言いなりになっている日本と比べて見れば、公正という視点で、尊敬に値するところもあるのではないでしょうか。
インドの態度も立派です。派兵を拒否したのですから、鮮明な立場です。
さて、、
国の将来を決定してしまうようなこの重大な情勢下、政府として「外地で暮らす日本人の安全確保、」「日本国内で決してテロ攻撃を許さない。」そして、
「切れ目なく毎日全世界を航行している民間航空機の安全確保」
を真剣に追求しようとするのであれば、日本の外交のあるべき姿は、ひとつしかないことは、明白です。「テロに屈しない」の前に「テロの口実となることはしない。」ことです。
100の防御より、1の行動で、少なくとも安全は、大きくカバーされるのではないでしょうか。
メディアでは、この問題を、どちらかと言えば、「国会では、与野党の攻防!」という切り口に重心がいっているようで、「国の運命を左右する大事!」という扱いとは、趣きを異にするような気がいたします。これを反映して、国内世論はいまだ無関心層が多いようにも見受けられます。
「民間航空機の安全運航、自衛隊の皆さんの生命保護の権利」に対する危機が迫りくる時に、下の資料にあるように、国会議員と市民グループの連帯の輪だけでは、いかにも小さ過ぎます。
とはいえ、TV局調査では、
「自衛隊派遣するな」の意見が半数以上を超えたと報道されており、健全さへ向かう兆しがないわけではありません。
この重大な時期に、政府並びに外交は、「国民第一の、民間航空の安全まで視野に入れた方針を採っていただきたい。」 と民間航空に関係する者の一人として、心よりお願いしたいと思います。
【報道資料】
☆イラク派兵拒否、「賢明だった」とインド外相
朝日 .11,24.03
インドのシンハ外相は、24日付のインド有力紙フィナンシャル・エクスプレスのインタビュー記事で、インドがイラク派兵を拒否したことについて、「賢明だった。派兵していたら、様々なことが起きていただろう」と述べた。「米国は私たちの立場を理解しているし、米国高官の間では評価する声だってある」とも述べ、対米関係に悪影響はないとの見方を示した。
外相は、トルコがイラク統治評議会に反対されて派兵を断念したことに関連し、「評議会はインドの派兵は歓迎すると言ったが、危険な勢力が私たちを標的にしないとは誰も言えない」と、不穏な治安情勢が派兵拒否の理由であることを改めて強調した。
また、「派兵拒否でイラクでの経済的利益を逃す」とのインド国内の意見について、「商機を失うとは思わない。機が熟せば、(ビジネスに)参入する」と語った。
(11/24 23:57)
☆バグダッドで民間貨物機がミサイル被弾、緊急着陸
朝日。11.23.03
22日朝、バグダッド国際空港を離陸直後の国際宅配会社DHLの大型貨物機エアバスA300が、翼から火を出して同空港に緊急着陸した。AFP通信はイラク駐留米軍筋の話として、同機に地対空ミサイル1発が命中したと伝えた。乗員3人にけがはなかった模様だが、民間機に被害が出たのは、イラク戦争の大規模戦闘終了宣言後初めてだ。
同空港には、軍用機のほか、各国政府の外交団やイラク復興にかかわる民間人、報道関係者が乗る民間チャーター機も頻繁に離着陸している。今回の攻撃は飛行の見直しや、民間定期航空便の就航再開の延期につながる可能性もある。AFP通信によると、ヨルダン航空の関連会社でチャーター便を飛ばしている「ロイヤル・ウイング」は当面、運航を見合わせることにしたという。日本が検討している、航空自衛隊C130輸送機の派遣計画にも、影響を与えそうだ。 米軍は、占領統治に抵抗する武装勢力が、イラク国内に広く出回っている旧ソ連製の肩掛け式携帯型地対空ミサイルSA7を発射した可能性があるとみて調べている。
DHL機は離陸直後、同空港の管制塔に緊急事態の発生を告げ、翼から煙の筋を引きながら引き返した。AP通信は、補助翼とフラップが損傷したと報じた。CNNは、ミサイルは2基あるエンジンのうちの1基に命中したが、操縦士が何とか機体を立て直し、着陸させたと伝えた。
イラクでは今月2日、米軍の大型輸送ヘリCH47チヌークがSA7で撃墜され、米兵16人が死亡した。このほかロケット弾攻撃による米軍ヘリの墜落も相次いでいる。バグダッド国際空港周辺では、これまでも離着陸する米軍機や民間機に地対空ミサイルが発射される事件がたびたび起きているが、命中したことはなかった。
SA7は旧イラク軍が多数保有し、旧フセイン政権崩壊後に武装勢力や市民の手に渡ったとみられる。米軍の捜索による押収や、市民による自発的な供出が続いている。
☆「イラクの大部分は平穏」 国連安保理に米大使が報告
朝日。11.22.03
国連安全保障理事会は21日、イラクを占領統治している米英から治安や復興の現状報告を受けた。米のネグロポンテ国連大使はイラク国内で相次いでいるテロを深刻視しつつも、「イラクの大部分は平穏だ」と報告し、イラク人自身に治安維持の責任を担当させる米英の方針が功を奏しつつあると自賛した。
同大使は、米英暫定占領当局(CPA)がイラク統治評議会との間で合意した、来年6月の暫定政権樹立を軸とする主権移譲の日程を報告。さらに治安維持のために、現在約6万人のイラク人警察官を2年で9万5000人に増やし、自衛のための軍を来年秋までに3万5000人に増強する計画を安保理に伝えた。
こうした計画を踏まえて同大使は、主権移譲を前提にイラク人自身が治安の安定に向けて結束していると強調し、「これが(テロ攻撃ばかり報道している)テレビカメラには映し出されない現実だ」と報告した。
☆ 日本もテロの標的になる恐れ、米国務省副報道官が見解
エアリー米国務省副報道官は21日の定例記者会見で、国際テロ組織アルカイダの幹部を名乗る人物が自衛隊のイラク派遣を牽制(けんせい)する声明を出したことに関連して、「彼ら(テロ組織)は、自分たちの憎しみと暴力のメッセージを信じない者は誰でも標的にする」と述べ、脅しに屈するべきではないとの見解を示した。
副報道官は「自由勢力はテロ勢力と戦争状態にあり、戦争は全世界に広がっている。テロリストの活動家は世界の至る所にいて、考え方が異なると思う人はだれでも攻撃しようとしている」と警告。「中立でいようがいまいが、標的になる」と述べ、自衛隊派遣の有無にかかわらず、日本も攻撃の対象になり得るとの見方を示した。
アルカイダの幹部を名乗るアブムハンマド・アルアブラジという人物が21日、アラビア語の雑誌「アルマジャラ」に「日本の兵士がイラクに足を踏み入れた瞬間、アルカイダは東京の中心を攻撃する」という趣旨の声明を寄せている。この人物が日本に警告する声明を出したのは16日に続いて2度目になる
☆アルカイダがタイでテロ計画=イスラエル紙
時事通信ニュース速報 11.17.03
【エルサレム17日時事】
17日付のイスラエル紙マーリブは、治安筋の話として、
国際テロ組織アルカイダがタイにあるイスラエルの権益を狙ったテロを近い将来に引き起こす可能性が極めて高いと報じた。
治安筋の1人は「状況が沈静化するまで渡航の延期を勧告する」と語った。同紙によると、約2カ月前にアルカイダがバンコクでエルアル・イスラエル航空機を狙ったテロを計画していたが、タイ警察がこれを事前に阻止したという。
☆自衛隊イラク派遣、欧州で「断念」報道相次ぐ
朝日。11.15.03
自衛隊のイラク派遣をめぐる日本政府の判断をめぐり、欧州で「取りやめた」「先送りした」などとする報道が相次いだ。日本側から明確な否定発言が聞かれないこともあり、「小泉政権は派兵を断念した」との見方が流布しつつある。
フランスではAFP通信が13日に、イタリア部隊への自爆攻撃で「日本は当面、派兵を断念した」と伝えたのをはじめ、テレビ・ニュースでも「断念」が繰り返し報じられた。14日発行(15日付)のルモンド紙も「イラクの袋小路」と題した社説の中で、「第三国は危なっかしい冒険に身をさらすのを渋っており、ブッシュ米大統領はこうした国々の貢献を当てにできなくなっている」と指摘。「日本もイラク派兵を断念した」と書いた。
14日付の英インディペンデント紙は「崩れゆく連合」と題したトップ記事を掲げ、「日本は年内に1000人規模の部隊を送る計画を延期した」と伝えた。ガーディアン紙も同日付の記事で「日本、派兵めぐり憶病に」とする見出しをとり、「来年まで延期された」と報じた。
☆小泉首相「テロに屈してはならない」
朝日.11.22.03
トルコのイスタンブールでの爆弾テロ事件について、小泉首相は21日昼、「テロリストは残酷だ」と批判したうえで、日本が標的になる可能性について「テロは無差別だからね。可能性を言ったらきりがない。テロに屈してはならない」と述べた。イラクへの自衛隊派遣への影響については「よく状況を見極めて判断する」と述べるにとどめた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
福田官房長官は同日午前の記者会見で「誠に卑劣。我が国も国際社会と協力して、できることをやらねばならない」と発言。川口外相も会見で「テロリストはイラクで復興支援をしている人たちを退出させることが狙いだ。そういう行動をとればテロリストの目的にはまってしまう」と語った。 (11/21 13:07)
☆イラク派兵拒否、「賢明だった」とインド外相
朝日 .11,24.03
インドのシンハ外相は、24日付のインド有力紙フィナンシャル・エクスプレスのインタビュー記事で、インドがイラク派兵を拒否したことについて、「賢明だった。派兵していたら、様々なことが起きていただろう」と述べた。「米国は私たちの立場を理解しているし、米国高官の間では評価する声だってある」とも述べ、対米関係に悪影響はないとの見方を示した。
外相は、トルコがイラク統治評議会に反対されて派兵を断念したことに関連し、「評議会はインドの派兵は歓迎すると言ったが、危険な勢力が私たちを標的にしないとは誰も言えない」と、不穏な治安情勢が派兵拒否の理由であることを改めて強調した。
また、「派兵拒否でイラクでの経済的利益を逃す」とのインド国内の意見について、「商機を失うとは思わない。機が熟せば、(ビジネスに)参入する」と語った。
(11/24 23:57)
☆「派遣、強行するな」 市民や議員らが反対集会
共同通信ニュース速報 11.19.03
イラクへの自衛隊派遣に反対する市民や国会議員らが十九日、東京・永田町の衆院第一議員会館で特別国会開会に合わせて集会を開き、「国会で議論して民意を問わないままに、派遣を強行するな」などと訴えた。
市民グループ「戦争反対・有事をつくるな!市民緊急行動」が主催し、約百人が参加。社民党の土井たか子前党首をはじめ、民主、共産、社民の三党の国会議員らが参加した。
主催者の一人で司会をした高田健さんは、自衛官の家族の新聞などへの投書を取り上げ「イラクで人を殺すかもしれない、殺されるかもしれない自衛官は、市民のみなさんに止めてくれと叫んでいる」と派遣阻止に向けた行動を呼び掛けた。
会場からは「イラクの治安悪化で小泉政権が動揺しているのは確か」「今が正念場だ」といった発言が相次いだ。
土井氏は「選挙でも訴えたが、伝わり方が十分でなかった。イラク特措法を廃案に追い込むところまで頑張ろう」と話した。
