日本の核武装化に公然と賛意を示す衆院議員が17%もいるということが、判明しました。
以下は、毎日新聞のリポート並びに報道記事です。ご紹介します。
【参考資料】
☆薄れる核タブー、扇動主義の不安も! 11.10.03
当選した衆院議員の17%、自民党に限れば4人に1人(26%)が国際情勢に対応した核武装の検討に肯定的見解を示していることは、今後の日本の針路を考える上で重い意味を持つ。「核のない世界」を理想としてきた日本人の心理に底流変化が起きているのか、それとも日本政治の新たな保守化・右傾化を象徴するものなのか――。
むろん、これらの議員たちが本気で核武装を考えているわけではあるまい。条件付きで核武装の検討を容認することと、実際に核武装することとの間には、大きな開きがある。前者は政策オプションの問題だが、後者は核拡散防止条約(NPT)からの脱退を意味する。そうした国家的暴走行為が一利もないことは、今の北朝鮮の孤立を見るだけでも明らかだ。
だが、たとえ「将来の選択肢」であろうと、現職閣僚5人を含む83議員が核武装の検討を排除しないというアンケート結果は、国会における核武装論議が絶対のタブーではなくなりつつあることの証左と言える。
背景には二つの要因がある。一つは核武装の脅しで地域情勢を不安定化させる北朝鮮の存在だ。「北朝鮮が核ミサイルのボタンを押せば何十万の死者が出る」といった話にあおられた恐怖心は、だから対抗して日本も核武装を、との安直な結論に走りかねない。
もう一つは、米国の核の傘から抜け出し、自立した防衛能力を保持すべきだとする最近の保守派論客らの考え方だ。イラク戦争で日本が米国を支持せざるを得なかったのは米国に防衛を委ねているからである、という文脈で日本の「自主独立外交」が語られる。
しかし、北朝鮮に「核の脅し」を許したのは外交の失敗であって、核武装能力の有無ではない。米国から「自立」するには核武装が必要だという発想は、近隣諸国と深刻な摩擦を引き起こし、米国の敵対国家になる可能性も考慮に入れなければならない。従って核武装論議が説得力を持つことは困難であり、検討容認議員の発想も、安保論議であらゆる選択肢を排除すべきではない、という理念のレベルにとどまっている感がある。
むしろ、懸念されるのは、日本の核武装検討を否定しない国会議員の中に一種の「大国意識」、あるいは「目には目を」式の扇動主義がはびこってはいまいか、ということだ。「国の繁栄や安全が脅かされるとナショナリズムが起きる。政治はそれを間違いなく処理しなければいけない」。今回で国会議員生活を引退した宮沢喜一元首相は2年前、日米安保条約締結50周年のインタビューでこう語っている。【小松浩】
☆ <新衆院議員>「核武装検討を」17% 本紙アンケート
毎日新聞ニュース速報 11.10.03
衆院選で480人の新議員が決まったのを受けて毎日新聞は10日、選挙期間中に全候補者を対象に実施したアンケート結果に基づいて、新議員の政策志向性や政見を集計した。それによると、日本の核武装構想について「国際情勢によっては検討すべきだ」という意見を持つ議員が全体の17%にあたる83人を占めた。さらに憲法改正問題では、全議員の3分の1を超える171人が「手続きを始めるべきだ」という改憲派だった。
核武装検討派を党派別に見ると、自民党は当選者240人中63人(26%)、民主党は同177人のうち17人(10%)だった。自民党の検討派の中には、中川昭一経済産業相ら現職閣僚4人のほか、安倍晋三幹事長も含まれている。民主党の検討派には、野田佳彦国対委員長や鹿野道彦元総務庁長官らがいる。また保守新党の井上喜一有事法制担当相も「検討すべきだ」と回答していた。
改憲問題では、自民党の約半数、民主党も4分の1を改憲派が占めた。さらに、核武装検討と改憲賛成の両方を選んだ新議員は、自民、民主両党にまたがる計52人。全議員の1割を超えており、北朝鮮の核開発問題やイラク戦争など国際情勢や世論動向を反映し、国会議員の間にタカ派志向が強まっていることが裏付けられた。【伊藤智永】

日本の右傾化を語る時、なぜ周辺国の民族主義化と排外的化を語らないのか疑問です。中国韓国北朝鮮ロシアなどは今の日本と比べ、より民族主義的であり、発火しやすいものであるのに、この危険性はなぜ語られないのだろう?