星降る夜に!(10)「寒さ」の中にもロマンあり

~スターダスティーな夜~
そろそろ、冬の到来。かつてバブルのころには、日本の街なかでもよく見かけた毛皮のコートは、気のせいか最近はあまり見ない気もします。
もっとも、薄いドレスにコートをふわりと装う感じで、リッチな階層の冬のパーティーには欠かせないステイタスシンボルとしては、あり続けていることとは思いますが・・。
さて、私がヨーロッパやニューヨーク、シカゴ、アラスカ、ロシアで接した初めての冬は、半端な寒さではありませんでした。その寒さは、零下の外気に加えて、風が吹きつけたりすれば、「毛皮とは、必要から生まれた衣料そのものだ。」ということをしみじみ思い知らされたものでした。
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ロシアでのこと(その頃はソ連でした。モスクワです)夜も頃合の時刻、外をぶらりと歩こうとコートにマフラーでホテルをでた私は、ものの50メーターも歩けずにあわててユーターン。零下も十数度。鼻毛は、瞬間に凍りつき、あまりの寒さで頭が痛くなったのでした。
日本でスキーもこなしていた私でしたが、山のゲレンデでもこんな感触は体験したこともなく、まさに驚きでした。
後に知ったことですが、ロシア人のあの毛皮の帽子は伊達ではなく、脳をフリーズさせぬためということで、うなずくこと深いものがありました。
外に出られない私は、荘重な構えながらあまり便利ではない「ホテル ウクライナ(当時は一流でした)」の窓越しに空を見上げておりました。すると、雪もふっていない空に、ちらちら・きらきらするものが見えます。
なんと、空気が凍って、ライトを受けるときらきら光るのです。アラスカのアンカレッジで再びこの光景に出会いましたが、誰かが、「スターダスト」と呼んでいました。
たとえ、一人で寒空にこごえても、ロマンの香りは、味わえるものですね。