NHK中継と「相撲協会の体質」の関係は、どこかで見た事があります。

「野球賭博」にかかわらず、反社会的勢力と陰で繋がっていたものがぞろぞろいることで、「国技」は、大きく汚されています。

「朝青龍」引退への道筋にも、多くの方が疑問を持っていました。「横綱の品格」がテーブルにのせられていましたが、理事長クラス・親方クラスまで、「賭博」にふけっていることあるいは、八百長問題の核心まで知っていて、「文句があるなら実態を世間に明らかにするぞ」と言う姿勢までだされていたのではないでしょうか。自らが汚染していて横綱をとやかくいうことは恐らく親方連衆でも指導どころか、おだてることに終始したのではないでしょうか。問題は、こうした事態を相撲界の者は、みんな知っていたのではないかと推定されることです。そしてなすすべもなく、「言葉ばかりで厳重注意」。

今回でも「トカゲの尻尾きり」のような解雇者を出してお茶を濁し、またまた、協会内で終わりのないパッチ当てがせいぜいと言う方向に、国技を愛する国民は、怒りの声なき声を上げていることと感じます。

潤沢な蓄財してきた資金がある中で名古屋場所

もし、NHKの中継(衛星を含む)がなかったら、公益法人としての相撲協会の反省ももっと大胆で誰もが納得できる決断を下さざるを得ないのはないでしょうか。

協会の「腐敗と驕り」の姿勢を支えてきた大きな原因は、「何があっても中継放送する」NHKの姿勢にあるとも思えます。

~経営者(協会)の方針を改めず、その責任を問わないと言う点で~

「JALは、一体どうなっているの?」と言う質問を良く聞きます。

小さいことは別にして、「経営者の責任」をうやむやにして、誤魔化す」というところが「相撲協会とよく似ている」とお答えする様にしています。

大相撲野球賭博 NHK「中継は協会の説明受け判断」 6日以降変わらず
   sankei 2010.7.4 21:08

大相撲の野球賭博問題で、NHK広報局は4日夜、日本相撲協会の臨時理事会決定を受けた名古屋場所中継の是非について「相撲協会の話を聞いてから、視聴者の意向を見極め、6日以降に決定する」とし、従来の方針に変わりはないことを示した。

 また、当初は5日とされていた相撲協会関係者がNHKに事情説明に訪れる日時について、6日午後にずれ込む見通しとなったことを明らかにした。 この事情説明について、立教大学の服部孝章教授(メディア法)は「処分者の刑事責任と、賭博に関与した者の一部が軽微な処分にとどまった理由などがポイントになる」と指摘。中継の判断については「どちらにしても、国民の声を代弁した判断になることを、NHKは念頭においてほしい」と話している。

6月30日放映の」NHKクローズアップ現代「オープンスカイの衝撃」を視聴して!

~確かに衝撃を伝えてはいるのですが・・・・。~

興味深く視聴致しましたが、問題は、

●アジア・オセアニアのLCC(格安航空)が日本に飛来することは、10年も前から予測できていたのに、日本の航空の実態がなぜ対応できないようになってきたのか、については、「護送船団方式だったから」という一言で説明されているに過ぎませんでした。

政策を持って、日本列島近辺が軍事的な制約を受けて民間航空の航空路が狭くされていること、その結果、空港進入にもニアミスが多数起きていること、地方空港と新幹線・高速道路とのバランスが取れていないこと、離島などの生活航空路線についても問題が山積していること、首都圏空港つまり基幹空港の装備について、これまで築いたインフラをどう生かし、10年20年先を読みながらの計画が社会的に明らかにされていないこと、安売り競争の運賃破壊の中で、「安全」への規制は緩むばかりとなっていること、「燃油税など高すぎる税金」が「エアラインの競争力を著しく落としていること、

などなど、本来、航空全般を整備して後、全面「オープン」すべきだったところを、もう少し丁寧に伝えて欲しいと感じました。

その他雑感的に申し上げれば、

●成田・羽田を絡ませた路線には、巨大なJAL・ANAが既得発着枠を手離すこともなく、参入した中小エアラインは、初めから限定的な発着枠の中で戦わざるを得ないため、思うような収入が上がりません。その帳尻を合わせるためには、運航の安全に大きくかかわるコストをカットすることに走ります。国内LCCの代表格スカイマークは、「安全軽視に対して、事業改善命令が出ている」など「格安競争の脅威」だけでなく、「安全への脅威」を警告して欲しいものです。

●オープンスカイについては、地方空港に対しては、自民党政権化で「アジアゲイトウェー」と称する「オープンスカイ」が既に実施されています。

98も建設した地方空港の多くが、需要予測の半分も利用者がおらず、軒並み自治体含みで赤字。国が規制していた発着の権利を、空港やエアライン同士の話し合いに任せると「規制を緩和」したから地方空港もバラ色であるかのように宣伝してきましたが、集客力のない空港には、外国エアラインも就航をしないため、「規制緩和」もアジア格安航空の売り手市場と化しています。このあたりの突っ込みも。

●日本の国際線を持つJAL/ANAにとっても、アメリカとの不平等は、あまり、表に出されていませんが、日本にとってのホーム空港・アメリカにとっては、アウェーの成田空港の発着枠・発着スポットなどでは、結局は、航空局の手の中にあり、不公平はそのままなのです。

こうした不利を「抱えたままでオープン化しなければならない実態」については、深い説明はされませんでした。

アメリカの強い要求の下に、羽田・成田の自由化をした背景には、触れられていません。

●さて、「羽田空港国際化・ハブ空港化」ということが「標語」のように掲げられていますが、もともと日本の首都圏に「いくつの国際航空がある」ことが現在の日本にとってふさわしいのか、ひとつなのか、ふたつなのか、それとも三つなのか、国際的な立場で見れば政府の考え方も判然としません。

たとえば、「普天間」ではありませんが、「横田」や「厚木」があれば、重層な首都圏の空港群が構築されるでしょう。議論・提起の問題ではあると思えます。

羽田(東京国際空港)が新東京国際航空(成田の当時の呼称)にその機能を移したとき、なぜ今の「埋め立て4本滑走路の国際空港」化をしなかったのか、多くの人々の疑問を解くべき時期に来ていることも浮かびます。

折角、「航空政策の専門」という東京工業大学花岡准教授まで招いての番組ですから、永年の航空政策の誤りを明解に整理し、今後の「政策」はどうあるべきかと言う提起していただきたいと思いました。

以下は、2008年以前に書きました「LCC」関連のコラムの一部です。昨日今日に始まったことではないことがわかります。

「エル・シー・シー」 にざわめく日本。さて・・。LCCシリーズ

~「LCC」って、なに?~

大企業で働くエリート達は、運賃はやや高くとも「日本のエアライン」で世界を飛翔しています。××商事、○○銀行、△自動車、などなどが代表的です。社用で堂々と「エアラインの上顧客クラブ会員」となり、果ては「マイレージ」も自分のものと出来るのが普通です。土曜日曜に移動で休みもない、機内では、時差をものともせず「リポートつくり」など厳しい仕事ぶりではありますが、羨ましい限りとも言われています。

こういう環境では、航空券の値段は、あまり問題になりません。しかし、コスト管理を徹底せねばならぬ中小企業や、個人旅行者にとっては、もはや「格安航空券」は、必須の存在となっているのではないでしょうか。
、「安全」であってくれないと困るけど、「安ければ安いほどいいなあ」という需要はたかまるばかりです。
こうした動きは、世界的な傾向にあります。そして「格安航空会社」は、「LowCostCarrier」と呼ばれ、頭文字を採って「LCC=ローコストキャリア」が一般に通用しています。「ローコストエアライン=LCA」と呼ばれる場合もあります。

日本には、カンタス航空の子会社「ジェットスター」社が関西空港に乗り入れており、アジアの格安を肌で感じるようにもなってきています。ANAは、具体的ではありませんが、近いうちに「LCCをつくる」という気配をしめしています。

「格安」と「ブランド」と「どう使い分けて選ぶか」という心構えも必要になってきていますので、次回も含めて
少し詳しくお話してゆきましょう。

LCCシリーズ2
「輝くジェットブルー」・・・アメリカ模様
 ~すべては、デレグから~
LCCの始まりといえば、アメリカです。
1978年カーター大統領の時に、世界の航空を「地殻変動」させる「ディ・レギュレーション」
=規制緩和=略称デレグ、が始まりました。簡単に言えば、「機材を購入する・整備する・訓練された乗員を有する資金力」がなくても、明日にでも私がエアラインをやりたいと思えば、垣根も低く開業できる「秀島エアラインズ」が誕生できるような、ゆるい規制になったのです。この結果、見えない安全などそっちのけで、ひたすら「格安運賃」の大競争が始まりました。この結果、世界に巨大なネットワークを持ち、「アメリカの顔」とも言われていた「パンナム」がつぶれ、「TWA」「ウェスタン」「イースタン」なども破産に追い込まれました。路線ごとに多少の収益の差があっても、そのエアラインのトータルとして定期的に乗客の利便に対応する、ようなエアラインは、ついて行けなくなるしくみでした。この間、危ない、危ないといわれ続けた格安航空「ヴァリュージェット」が悲惨な墜落をし、世論も「安いだけでいいのか」という風に法的な改善も行われました。格安競争で多くのエアラインの栄枯盛衰がありましたが、その後には、「デルタ」「UA」「アメリカン」「コンチネンタル」「ノースウェスト」などサバイバルしたエアラインの寡占状態となり、「運賃」といえば気がつけば、「規制緩和」以前より高くなっていた、という結果になりました。

~ジェットブルーの秘密~

こうした中で、工夫に工夫を重ねて抜け出てきたエアラインがありました。「ジェット ブルー」や「サウスウェスト」という国内線中心のエアラインです。その特徴は、
●どこへ飛んでも100ドルぐらい
●値段は格安、サービスは、一流(全席革張りシート、個人用画面で衛星放送視聴可、などハード充実、CAにもプライドのサービス)
   
●すべて同じ機材を使う。Aー320(整備コストカット)
●中型機材しか使用せず、SHIP繰りの効率性を追及。
●最新の機材しか使わない。どんどん新機材に更新する(使用年数は、平均5,6年で整備コストカット)
●路線は、ポイント(地方 TO 地方)にして、網の目をめぐらす。

などにあります。
消費者の眼も肥えているアメリカでは、このような合理性がないとやってゆけない厳しさがあります。ただ、安ければよい、という物差しは、アジアや日本でしか通用しないのです。

いまや、「ジェットブルー」や「サウスウェスト」は、アメリカ最大の良質なエアラインといわれています。
では次回に、同じアメリカの国際線エアラインは、どうなっているのか、をお話したいと思います。

「格安」の空の彼方に!
ABOUT 「格安」のすべてを語る・・その2

~マドリード・スパンエア153名死亡墜落事故~

この企画を始めたとたんに、スペイン・マドリードで「スパンエアー」の墜落炎上事故が発生しました。大手エアライン(今回の場合はSAS・スカンジナビア航空)がその信用とブランドを傷つけないためにつくった「格安航空=LCC」の典型的なエアラインです。アジアやアメリカと違って、ヨーロッパでは、陸地続きで各国がひしめき、国際線も国内線のように網の目のように航空網は発達しています。また、「EU=ヨーロッパユニオン」独特の気風「安全への頑固さ」ということもあって、比較的「格安」についても「世界からの信頼」は強いものがあったにもかかわらず、「内容としては、事故原因究明を待つまでもなくかなり粗雑なエアラインの安全対応」が明らかになっています。
「頑固さ」という点では、例えばフランスのシャルルドゴール、オルリー空港などでは、「危険なエアラインのブラックリスト」をつくり、「発着拒否」をしているほどです。
そういう点では、「EUの信頼」も地に落ちた残念な大事故となっています。

~日本人搭乗客がいなかった、と言っても~

日本のメディアは、大事故と言うことで一時的には、センセーショナルに事故報道をします。しかし、日本人が搭乗しているか否かで、その後の報道や、「日本をめぐる格安航空と関連があるか」などの追求は、変わってきます。日本人がいないとなるとまるで持続的ではなくなり、「日本の環境」と比較して教訓を引き出す方向にも無関心になるというのがこれまでの特徴です。

~「もって他山の石とせず」とするならば・・・~

今回の事故の特徴は、主に以下に象徴されます。
●老朽化した機材
 日本ではほぼ退役しつつある、MD機材を30機も使用している。各機体によって多少の差があってもおおむね20年以上の経年である。古ければ疲労も激しく、新機材よりも整備の手数はかかるのだが、新機材を購入しない政策は、整備を手厚くする経費をかけているわけがない。また、このMD機とは、マクドネルダグラス社が製造したもので、年を経るごとに新しいパーツも減少してきている可能性も高く、中古パーツを使いまわしている。

日本では、元JASがこの同系タイプを運航していました。運行中は、エンジンの「タービンブレード破損」で欠航もたびたびあった。現在はJALと合併したことで、JALのペイントでMD2機種がなお運航されている。

2004 年 1 月 19 日
 日本エアシステム(JAS)が保有するMD81(定員163人)とMD87(同134人)のエンジン部品に亀裂や破損が見つかり、同社は18日夜から同型機(計25機)の緊急点検を始めた。このため19日に運航予定の約400便のうち計120便が欠航し、約7000人に影響が出る見通し。
国土交通省によると、亀裂の生じたエンジンは交換が必要。MD81やMD87などMD80シリーズを導入している日本の航空会社はJASだけという。

また、同じMD社では、DC-10型機がありますが、『福岡空港発ホノルル行きのJALウェイズ58便(DC10)のエンジンが離陸直後に出火した事故で、日本航空は13日、内視鏡(ボアスコープ)を使ってエンジン内部を調査し、エンジンのタービンを回すブレード(回転翼)の2段目以降で損傷が起きているのを確認した』
ということになり、JALは同機を時をおかず退役させた。
●グランドターンバック(GTB)していた
 離陸してから何らかのトラブルで引き返すのをエアーターンバック(ATB)滑走路・誘導路上から引き返すのをGTBといいますが、よほどのことがないとパイロットは引き返したりしません。推定するに
重大なトラブルがパネル上にもインディケイションされたことと推定できる。特に格安航空は、多少のことがあっても機長判断で飛べ、というなプレッシャーがかけられているのが通常である。
●遅延をためらった
 現地、新聞「エルムンド紙」によれば、いったんは、「機体変更」まで検討していたが、エアライングラウンドサイドの判断で、再度の離陸を決定している。飛ぶ飛ばないの判断は、「機長に」と建前ではあるのだが、最終的な権限は、空港支店の責任者が決める、というのが実状である。遅延すれば、乗客の「他社へのトランスファー(振り替え)、クレームを言う乗客への説明・説得、到着地からの帰路便も遅延・欠航も考える、などへの難事態を避けたいとのことが先行したと推定される。

「サービス」と違って、整備・操縦室・客室乗務員の品質など安全運航へのコストカットは、乗客からは「目で確認」することはできません。これを良いことにしていわゆる「格安航空」は次々に「隠れた側面でずさんとも言える」運航品質低下をしています。

私が、「不安を指摘し続けてきたこと」が次々に起きています。利用者の「安ければよい」という見方、エアラインは、コストカットで儲けを上げよ、という世論にあらためて、警告をしてゆきたいと思います。
次回は、「格安」といってもグレードがある!といういことでお話します。

「これでは、JALは再建できない!」と陰鬱に・・・・。

~「ガイヤの夜明け」6月29日OAを見て、唖然としました。~

国際線の赤字の原因は、どこにあるか、と言えば、本質的に運航経費さえ賄えない「価格破壊」の「低運賃構造」に産業としての問題があります。これは、JALだけの問題ではなく、日本ではANAでも抱えている根本的な問題です。

更に、一見「満席の搭乗率」で運んでいても、「代理店への支払い・トランスポーテーションへの支払い」などを引いていくとどうみても、ハワイ線などは、1~2万円の売り上げしかないことになり、その上、「マイレージ利用者」が搭乗すれば、実質的な収入は、大きくダウンします。利用者にとって魅惑のマイレージも、エアラインの収支から言えば、帳簿外にある「いつ行使されるかも予見できない帳簿外の債権」になる訳で、自社のカードで乗客を囲えば囲うほど、この債権も膨らむという矛盾を抱えているのです。

国際的にも、世界のネットワークを広く持つナショナルフラッグ級のエアラインが共有する問題でもあり、現にアメリカでは「チャプターイレブン=連邦破産法」の助けを借りなければ、大エアラインは、立ち行かなくなっています。

ヨーロッパでは、「EU」と言う経済圏で、こうした危機に対応し、「エールフランスとKLMオランダ航空、ルフトハンザとスイス航空」と言うようにナショナルフラッグにこだわらず、統合協力が進んでいます。

更に、すべての路線を自社で飛ばすよりも、「アライアンス」の助けを借りることで、路線の見直しが行われているのであり、10年も前から激動の動きをしています。

その中で、「JALは?」と言えば、こうした情勢に対応できず、と言いますか「JAL中心のアライアンスでなければ・・・というような経営者の驕り」から、世界の航空の流れに取り残されました。

ちなみに、ANAは、こうした流れをキャッチして、JALに先行すること8年、現在もっともアライアンス効果があるといわれる、「スターアライアンス」に加入してきました。まさに、経営の能力・センスの差と言っても過言ではないでしょう。

現在のJALの動向は、国際線10便撤退という再生案がでていますが、国内線と違って国際線の場合は、収支のプライマリーバランスが合っても、路線を縮小すれば、「ネットワーク縮小」という信頼性・利便性を欠くことになる問題もあります。事業事態がシュリンクしてしまうのです。ここが「アライアンスと掛け合わせて考える」場面で、大変難しい局面です。

参考までに言えば、ANAの伊東社長は、「JALの国際線を引き継ぐ意思はない。効率・社内風土を考えれば、国際線はANA自らの選択で路線を拡大してゆく」と言う趣旨で内外に社としての考え方を明らかにしています。(文春6月号)

番組では、「去りゆくジャンボ機」」という映像が映し出されていました。JALマークが消されて白い塗装が施されてゆく事態に接する担当整備士の気持ちはいかばかりか、と言う思いがいたしました。

1970年にグループ運賃で大量輸送を成し遂げた機体は、JAL発展の礎ともなったツールでもあります。

「燃料効率が悪い」という口上で、叩き売られてゆくのは、逆に言えば、この機体を購入して活躍させる場があるということでもあります。「会社が破綻」している中で、莫大な費用を要する新機材購入ばかりを考えるのは、本当に正しいのでしょうか。大いに疑問のあるところです。

さて、私が「驚き!」「呆れた・・・。」のは、・・・・・??

精鋭の現場幹部で編成した「特命チーム」なるものが出していた問題提起です。

客室乗務員が「ホノルル線」について、調査し、再生への新たな問題提起をしている場面がありました。

ホノルル線は、かつてJALにとって最大のドル箱路線でした。JALで運び、JALPAKなどのツアーで囲い、おまけにツアーでは、JAL系ホテルに泊まらせ、デューティーフリーもJAL系列、更に機内では機内販売、とすべてが「JAL」に集まってくる仕組みでした。旅行代理店に対しても供給座席より需要が上回るという「JALの売り手市場」でした。

従って、費用対効果など考えず、あらゆる思いつきを数十年も繰り返してやってきました。エコノミークラス需要は、当然「家族連れ」でした。

私がさらっと思い出せるだけでも、「アロハキャンペーン」「ジャロハキャンペーン」「インスタントカメラで乗務員と写真を撮る」「空港職員と乗務員がアロハやムームーを着用する」更に「リゾッチャ」なる造語でキャンペーン、などなどです。

その年ごとに同じようなことをやって、実際の現場では「そんな金をかけて、本当に集客に効果があるの?」という声があっても、費用対効果など「うやむや」で、そのキャンペーン担当リーダーが昇格してゆく、という歴史です。

場面は変わって、JALとしていっときは、毎日、日本各地から11便がハワイへ向かっていたというほど、由緒ある路線でした。しかし、タイ人CA主力の子会社「JAZ」路線となり、もはや外国各社と機内にたいした違いはない状況になっていました。ちなみに、ANAは一日一便で永らくやってきています。JALの牙城に入り込める要素などなかった訳で、大事な発着枠は、北米・ヨーロッパなどに向けられてきました。

本題に戻りますが、この精鋭特命チーム(クロスファンクショナルチームというらしい)の一員である、CAが、ぱらぱらと「旅客からのコメント」リストを見ながら、「子供に関するお客さんからのコメントが多いことに気がつきました」とあたかも大発見をしたように語っていたことです。何を今更いっているのでしょうか。更に、「機内で保育士や看護士の資格を持っている人はバッチをつける、とかして独自性を出して、客とのコミュニケーションをはかったらどうか」などと語っていたことです。

散々、選べるワインの数などありもしないのに、「ソムリエ」バッジをひけらかすあのやり方は、とっくに破綻・形骸化している教訓などはは身に着けていないのでしょうか。

更に更に、この「特命チームの会議」では、空港職員と機内のCAとが同じ雰囲気を出すために同じ服装やハイビスカスを胸につけるなどをするのもいいね」などと本気で話し合っていることでした。アロハやムームーなどJAL本体が運航している1990年代から莫大な制服費用をかけてやっていました。

羽田空港で、ハワイ観光局が「フラダンス」を提供していることに、このチームの一員が何か感動したりしているのも異様でした。ホノルル空港内では、古くはシップサイドでフラの出迎え、今の空港内では、日常茶飯事的に「フラダンスやハワイアンソング」のミニショーが行われているじゃないですか。

とても、エアラインの社員とは思えない発想です。ハワイアンエアラインとハワイ観光局が手を組んで羽田ハワイ路線の需要をごっそりいただこうと言うのは、当たり前です。

昔から今日に至るまで、ホノルル路線の問題点は、

●ホノルル空港に各国から集中的に、早朝に到着するため、イミグレーションが大混雑する。チェックインバゲッジもエコノミークラスは相当時間がかかる。

●旅行代理店は、ホテルチェックインタイム(大体が14時以降)まで、バスによる市内観光 でツアー旅客を引っ張る。そのためには、機内で朝食を済ませてもらわないと困ると言う要望を出す。一方で、旅客は、到着ぎりぎりまで寝かしておいてもらいたいという要望が強い。このため、朝食を出したり、やめたり、パンなどをテイクアウトしてもらったりを繰り返している。

などが、ポイントなのではないでしょうか。

●JTBに相談に行ったりしていますが、JTBも日本交通公社以来のホノルル線のツアーパッキングは、もう容易く儲けられる黄金時代は終焉しており、逆に旅客の動向を聞きたいくらいだと思います。やっていることが、的外れのような気もいたします。

逆に「JALの内規が邪魔をしている」などといわれる始末で、もう、情けないの一語に尽きる状況です。内規とはなんでしょうか?かつてもめていたのは、機内の朝食をお持ち帰りにした場合、その内容にもよりますが「旅客が携行した食品の衛星管理上の責任」と言うことだったように記憶していますが、このようなことを指しているのでしょうか。

●「リゾート路線が盛り上がらない」などと言っていましたが、当たり前です。JAL本体が運航せずに子会社「JAZ」にあの「唯一ファーストクラスのある伝統の72便まで」運航させるようにした、つまりコストカットした経営の方針が厳然としてあることには、言及することもできないのです。なにか「付加価値」をつけてなどと言っていましたが、そんな子供だましでいっときは誤魔化せても、今時の旅客の商品を見る目は、甘くありません。

更に、子供の遊びと思いつきのような問題提起を、経営側に提案をしたら「なかなか評判が良かった」などといっているというではありませんか・・・・。

経営とは、いったい、誰の事を指すのでしょうか。稲盛会長個人を指すなら、航空の歴史にまだ明るくない、ということで理解もできますが、JAL経営陣というなら、なんともお粗末なお話です。

エアラインにいながら「過去の歴史と教訓」も把握できない社員と何もわからない持ち上がり経営陣、これは、映像の切り出し方なのかもしれませんが、IATAの会議で他の外国エアラインから殆ど同情的にいろいろ挨拶されて、ひたすら「サンキュー」しかいえない社長の器ぶり、これもまた、情けないと感じたのは、私だけなのでしょうか。

40年も前から現場が出し続けてきた意見も、旅客の書いたコメントは、1968年当時から今に至るまで専門の部がこれを管理し、まとめていると思います。そういう、記録や傾向は、どのように現場にフィードバックされているのでしょうか。

自分の会社でどの路線でどういうことが行われてきたのかということも、恐らくまとめられていない様子。そして、何も知らないことに疑問を持たない社員群、この現状に、「絶句」開いた口がふさがらないままでした。

この番組は、当然JAL協力の下に撮影され放映されることになったのでしょうから、JALとして事前に内容を知っていたと推察されますから、なおさらのことです。

大体、営業・運航(パイロット)・客室などから集められたチームのようですが、どだい、これまでの経営方針に社内で異議を唱えたこともなく、問題提起さえしたこともない方々で構成されているに違いないでしょうから、(そうでなければこのような場面に起用されることもないはずですから)「なるほど・・・。」という場面は、はじめから期待できないと言い聞かせてはみたものの、なのですね。

従って、会社自体の経営方針のどこに誤りがあったのかということも共通認識がないことから、「再建へ向けて、社内からは、何の反省も総括も出ては来ないだろう」と思いましたが、あまりの「稚拙さ」と「問題意識の浅さ」に、「こりゃあ、駄目だ・・・・。」と改めて深いタメ息をつきました。

「ANA経営」のいうことは、正論だと思います。しかし・・・。

公的資金を仰いでの「日本航空再建」に対して、ANAも既に「赤字計上」をしていることもあり、月刊「文芸春秋6月号」誌上や、内外への記者会見での「ANAの社長発言」は、殆ど的を射ている様に感じます。

その中で、特に、「公租公課が高すぎて日本の空港をホームとしている日本のエアラインは、収支上のハンデが高すぎる」と言う問題は、航空経営がこぞって指摘要求すべきテーマだと思います。これまで、声高に「日本の税制度是正」を発信してきたのは、なぜか、ANA経営のほうが目立っています。

なぜ、JALも航空経営としての立場に立って、ANAと連合してでも強く主張しないのか、常々訝しい思いをして参りました。

  日本航空:着陸料など公租公課軽減の要望書提出

毎日 6月17日
 会社更生手続き中の日本航空と、同社の管財人を務める企業再生支援機構は17日、航空機燃料税や着陸料などの公課負担の軽減と、路線運航費補助拡充に関する要望書を政府に提出したと発表した。

 要望書では、日航が08年度に支払った公租公課が1722億円に達し、売り上げの1割を超えたと説明。世界的にもまれな航空機燃料税や、海外主要空港に比べて高い着陸料について「自助努力の及ばない問題」と大幅な軽減を求めた。また、一部路線で補助を受けながら恒常的に赤字の離島路線についても、「航空会社の財務を棄損しない程度」の補助拡充を訴えている。 14日に菅直人首相と財務、国土交通、総務の3閣僚あてに提出した。日航は8月末に提出する更生計画案のとりまとめを急いでおり、会社としての考え方がまとまったため、要望書を提出した。

しかし、「日航破綻に至るまでのヒストリー」をよく吟味すると、巨額赤字の原因は、

☆政治と官僚にいいように翻弄されてきた空港整備勘定で税金を徴収し、98の地方空港

  を作り続けてきた。こうした中で「政治・官僚」との馴れ合い癒着から生まれてきたもの

1.98の空港建設とJAL(JAS)ANAへの就航路線確保

2.国際国内とも、あくまで発着枠認可は、航空局の手にある

☆JAL兼子社長時代の「放漫経営」とその経営方針と染まってきた幹部の責任は、

  いまだに問われることもありません。

放漫の中身とは、

ギャンブル

●80年代、「10年固定のドル先物買い」で2000億円以上の損失・・兼子元社長体制

●2008年「燃油ヘッジファンドの先物買い」で2000億円以上損失・・西松元社長体制

営業方針の誤り

●国際・・・「航空アライアンス」加入拒否/ANAに遅れること8年で削減できた額は

       換算すれば、1000億円単位になるだろう。

●国内・・・「クラスJ」創設「スーパーシート廃止」。上顧客をすべてANAに獲得される

      結果となり、JALの国内線衰亡のはじまりとなった。対費用効果、顧客の動き

      など発表公開もなく、誰も責任を取らず。(現在の取締役・部長クラスが

      企画した)

●国内・・・「JAS統合」 「破綻への引き金」・・・・兼子元社長体制が推し進めた

ちなみに、ANAの主張に対して、公の場で日本航空側が反論ひとつしているのを拝読したことがないは残念です。

現在、「再建」に当たって、メガバンクの感覚的感想に怯えて、「日本のナショナルフラッグとして日本の足を背負ってきた苦悩と高額新鋭機材多量購入などに際しての

純民間エアラインでは想定できない政治的の問題も、すべて、明らかにして、「国と官僚

の責任」を明らかにすべき時が来ているのではないでしょうか。

もはや、居残った経営幹部」では、そういう機能も作動できない状況になっているのでは

ないかと不安がよぎります。

それにしても「日本の国民の足となる国際線のエアラインは、どうあるべきか。」という

基本的青写真」のないまま、路線縮小・大幅現場人員カット・パイロット訓練停止など

だけが、メガバンク・財務省の「コメントとささやき」で遂行されてゆくのは、

「亡国・亡航空」の営みと憂うるばかりです。

羽田空港:米国路線枠で攻防…全日空と日航

毎日新聞 2010年5月26日
 羽田空港に10月末、国際線定期便が就航するのを前に、米国路線の発着枠配分を巡る全日本空輸と日本航空のさや
当てが起きている。日系航空会社の割り当ては1日4便で、これまでなら日航と全日空が2便ずつ分け合うのが普通だったが、全日空は「日航の経営悪化の元凶は国際線」と全4便の割り当てを求めている。全日空は公的資金を投入された日航への批判を強めており、2社のバトルは当分続きそうだ。【寺田剛】

 全日空の伊東信一郎社長は26日の定例会見で「(米国路線の)羽田枠はすべてやりたい。(会社更生手続き中の)日航が展開することへの異議、航空連合のバランスをかんがみて要請した」と述べ、国土交通省に4便すべての割り当てを求めたことを明らかにした。このほか、シンガポール便などの開設も検討する。

 羽田の国際線はアジア向けチャーター便に限られ、成田空港とすみ分けしてきたが、滑走路増設に伴って1日80便の国際線定期便枠が設けられることになった。米国路線8便は日系と米系が半分ずつで、既に日航はサンフランシスコ便とホノルル便の開設を表明。しかし、全日空はこれに「待った」をかけた。

 全日空が全便の割り当てを求めた背景には、航空連合間の競争がある。米系の4便枠は、日航と同じ国際航空連合「ワンワールド」に所属するアメリカン航空(1便)など計3社が米航空当局から認可されている。全日空と同じ「スターアライアンス」のユナイテッド航空は外れ、米国路線を「成長ドライバー」と位置付ける全日空の危機感が強まった

 一方、日航の大西賢社長は25日の会見で、「(日航は)米国線の発着枠で過度な要求をしているというが、グループ再生に必要だ」と主張。国交省は両社に2便ずつ割り当てる方針で、全日空の主張がどこまで認められるかは不透明だ。

 一方、日航に投入された公的資金の使い道を巡るせめぎ合いも過熱している。

 伊東社長は、公的資金の使途は路線維持などに限り、競争力向上につながる機材更新は抑制すべきだとの立場で、使い道の情報は公開されるべきだ」と指摘。日航の瀬戸英雄管財人は25日、「新機購入は再生に不可欠だ」と主張し、両社の意見は対立している。

発着枠

 滑走路などの設備に応じて空港ごとに発着回数が決まっており、就航を希望する航空会社の申請に基づいて国土交通省が認可する。羽田空港の国際化では、政府と海外の航空当局は1日あたり昼間40便、深夜早朝40便の計80便を国際線に割り当てることでほぼ合意。日系航空会社と外資系航空会社が40便ずつ分け合い、日系は国交省が、外資系は相手国の航空当局が認可する。国交省は9月にも日航と全日空から事業計画の提出を受け、9月末までに認可する見通し。

日本航空再建問題2:「間違った経営」に加担したと思う者は、職を辞すべき!

日航削減、3600人上積み 再生計画案

2010年6月14日  読売新聞
計1万9300人に 人件費1280億円圧縮、

 会社更生手続き中の日本航空は12日、1月に公表した再生計画で2012年度までに約1万5700人としていた人員削減数を3600人上積みし、1万9300人とする方針を固めた。12年度末の従業員数は、経営破綻(はたん)前に比べ、4割少ない約3万2600人とする。8月末に東京地裁に提出する更生計画案に盛り込む。年間の人件費を12年度までに約1280億円圧縮する体制を整え、安定的に黒字を確保できる経営体質への転換を急ぐ。

 日航は会社更生法の適用を申請した1月の再生計画で、12年度末までにグループ全体の従業員のうち約1万5700人を削減することを打ち出した。だが、金融機関などから「削減が不十分だ」と指摘されたため、削減数を大幅に上積みして計画も前倒しする。

 今年3月末までですでに約3000人を削減しており、今年度中にさらに約1万6000人減らして、上積み分を加えた人員削減のほとんどを今年度末までに終える。リストラの強化で、金融機関から更生計画案への同意を取り付ける考えだ。

 人員削減の上積みは、国内線と国際線からの路線撤退を当初の計31路線から計45路線に拡大させたことで可能になった。今年3月に募集した特別早期退職には、想定の2700人を大きく上回る4000人が応募しており、今秋以降も数千人規模の特別早期退職を募集する。ただ、運航の安全面に配慮し、パイロットや整備部門よりも子会社の売却に伴う人員削減を優先させる方向だ。

 日航は、赤字が続いている連結営業利益を11年3月期には約250億円の黒字への転換を目指す。人件費を含む大幅な経費削減を加速し、連結営業費用を09年度比で約4860億円減らし、13年3月期には連結営業利益を約1170億円に増やす収支計画を新たに立てている。

(2010年6月14日  読売新聞)