~「エコノミークラス症候群(肺塞栓)」~
「長時間座った姿勢を続けると発症の可能性がある」とその医学的見地からも含めて、繰り返し、指摘してきた訳ですが、長時間連続のタクシー運転でも発症が明らかになったと報道されています。(労災認定)
朝日報道によると、
『以下引用: 航空機の狭い座席(エコノミークラス)の利用者に多く発症し、数年前から注目されるようになった。最近の研究では座席の広さにかかわりなく起きるとされ、「ロングフライト血栓症」とも呼ばれる。昨年、サッカー日本代表の高原直泰選手がW杯直前に発症して話題になった。』
とありますが、私の見たところでは、航空会社に近いサイドの関係者が、「ロングフライト血栓症」とよんでいるだけで、社会的には、誰もこのような呼称をしている事実はないようです。報道しているメディア自身でも、エコノミーといっているわけですから。
これは、「エコノミークラス座席を広げて、乗客が長いフライトでも、身動きできる余裕を持たせる」には、コストがかかります。
当然、エアライン全体としての意向がどこにあるかは、明白でしょう。
サッカーの高原選手がビジネスクラスで搭乗していても、発症した、その他いくつかの類似症例があったからと言って、「座席の広さに関係はない」などと言うことではないと思います。
基本的に、長時間座ったままと言う状況を余儀なくされた場合、
1.軽く身体を動かせるだけのスペースの確保。
2 .長時間の場合、必ず予防の運動をする。
そして、
3.航空機内は、タクシートラック等の地上輸送機関と違って、随意に停止し、広いところで運動する、選択の余地がない。
ことから、「座席のスペック、特にシートピッチ、幅」はまだまだ改善がもとめられると考えます。
航空機利用の乗客の少なくとも、6~7割は、エコノミークラス利用者であり、フライトは、ますます長時間になってきていることを、忘れては、ならないはずと思います。
当ホームページ の「プロフィール」の中の「すべての空の旅は、エコノミークラスからはじまる!」を参照ください。
【報道資料】
タクシー運転7時間、死亡「エコノミー症候群が原因」
大阪で労災認定
朝日 2003.08.07
仕事中に肺梗塞(こうそく)で死亡した大阪市の大手タクシー会社の男性運転手(当時57)について、大阪労働局が「長時間座り続けたことによるエコノミークラス症候群が原因」と判断し、労災認定していたことがわかった。同症候群をめぐる労災認定が明らかになったのは初めて。大阪労働局は「航空機内だけでなく、長時間座った姿勢を続ける仕事をしていると発症する恐れがある」と指摘している。
認定によると、運転手は00年7月6日午前0時すぎ、無線で配車連絡を受け、大阪市淀川区のビル2階にある飲食店へ客を呼びに行った後、階段を下りる途中で転倒。救急車で病院に運ばれたが、3日後に死亡した。肺の血管が詰まる肺梗塞が死因と診断された。
遺族が労災申請し、大阪労働局が調べたところ、運転手は倒れる前日の夕方から約7時間20分にわたってまとまった休憩を取らず、ほぼ座りっぱなしの状態で仕事をしていた。
血液が固まりやすい病気や脚のけがはなく、座ったままの姿勢を続けたこと以外に血栓ができた要因がないため、大阪労働局はエコノミークラス症候群だったと判断。業務に起因する疾病として先月下旬に労災認定した。
厚生労働省によると、同症候群をめぐり、全国の労働局が労災認定したという報告はこれまでに他に3件ある。うち2件はタクシー運転手、1件は航空機で出張した人といい、厚労省はこれ以上の詳しい内容を明らかにしていない。
同症候群は長時間座り続けることで脚の静脈に血栓ができ、それが血流に乗って肺の血管などをふさぎ、呼吸困難や心肺停止を引き起こす症状。水分補給や適度な運動が予防に効果がある。
航空機の狭い座席(エコノミークラス)の利用者に多く発症し、数年前から注目されるようになった。最近の研究では座席の広さにかかわりなく起きるとされ、「ロングフライト血栓症」とも呼ばれる。昨年、サッカー日本代表の高原直泰選手がW杯直前に発症して話題になった。
