客室乗務員に併行して、「病気」になっても、休めない・・・。自分も解雇対象になるのではないか・・・。など精神的にも混乱が起きている日本航空パイロットの現場。
「ニ次破綻」」か「整理」かとせまられると対象者の苦悩は大きなものがあると思われます。
「風邪をひいても薬は飲むな。休むな」などで「改善命令」を受けたスカイマークと成り行きは違っても、運航現場では似たような雰囲気が出始めているようです。
強制に近い「整理解雇」がモチベーションの低下は勿論、「安全運航への不安」を感じてしまいますが・・・。
※整理解雇は、企業の経営上の都合で行なうことから、
1.「差し迫った必要性」2.「回避努力」3.「選定基準・人選の合理性」4.「労働者・労働組合の合意」という四要件を満たすことが必要ですが、既に地上職と客室乗務員の一部を構成する労働組合が合意をしているようですので、労使交渉も複雑化する気配です。
日航、操縦士370人に退職迫る 50歳以上・病欠多い人
2010年10月8日 朝日
経営破綻(はたん)して再建中の日本航空が、約370人のパイロットを対象に、退職を事実上強要する措置を今月から始めたことがわかった。50歳以上や病気欠勤が多い人が中心だ。「白紙」の月間乗務スケジュールを渡して個別に呼び出し、乗務から外すことを通告した上で自主的な退職を迫っている。(佐々木学、沢伸也)
日航にはパイロット(機長と副操縦士)が約2500人いる。日航が募集している「希望退職者」はパイロットについては年齢などを問わないとしているが、同社関係者によると、退職を求められている約370人は50代後半の機長や50歳以上の副操縦士、病気で欠勤した日数が多い人(今年度の病欠日数が41日以上など)らに限られている。この基準は、希望退職者が目標に達しない場合に日航が検討している「整理解雇」の基準案と一致しており、対象者の多くは「希望退職に応じなければ整理解雇になるということ。実質的な解雇通告だ」と受け止めている。 パイロットには毎月末、翌月の「運航乗務員スケジュール」が運航本部から渡される。しかし、ある対象者は、先月末、申請した休暇と面談日以外はまったく白紙のスケジュールが、「面談通知書」とともに渡された。面談の目的は「希望退職の必要性などをご理解いただくため」とされ、「大事な決断をしていただくため、10月のスケジュールはブランク(空白)にしました」などと書かれていた。
面談では、同本部の上司から、自分が解雇基準案に合致していることを告げられた上で、「希望退職に応じる場合はラストフライトを設定します。応じない場合は来月以降も予定は空白のままです」と言われたという。
日航は、「あくまで希望退職についての理解を求めるための措置で、退職の強要や整理解雇の通告ではない」としている。
日航の人員整理計画のうち、パイロット部門の削減目標は750人程度とみられるが、自主的に退職に応じたのはこれまでに約380人。残る約370人を希望退職の期限までに確保するため、個別の説得に踏み切ったとみられる。白紙のスケジュールを受け取ったあるパイロットは「隔離部屋に追い込まれたも同然」と憤る。日航側は乗務を外して面談を設定したことについて、「心理的な影響が運航に及ぶことを避けるため」などと説明している。
◆キーワード<日本航空の人員削減計画> 今年度中にグループ全体で3分の1にあたる1万6千人を削減する。グループ会社を中心に約8千人の削減にめどがつき、日航本体は9月3日から希望退職の募集を始めた。しかし、パイロットや客室乗務員は予定の半分に届かず、同29日の記者会見で企業再生支援機構の瀬戸英雄委員長は、「(計画に達しない場合は)整理解雇も覚悟しないといけない」と発言した。
希望退職は労働者の自発的な申し出が前提で、企業側が圧力をかけた場合には無効になる場合もある。整理解雇する場合は、労使間の十分な協議や解雇を避ける会社側の努力といった4要件
乗務予定が突然「白紙」 けがで休み「解雇基準」 退職迫る日航、パイロット困惑
「あなたに貢献できる場所はない」――。日本航空がパイロット約370人を名指しして、退職を迫り始めた。突然、「空白」の乗務スケジュールを突きつけられたパイロットたち。会社に机はなく、自宅待機を強いられている。育児やローンを抱え、途方に暮れる。
(小林誠一、永田工)
9月24日夜。37歳の副操縦士は翌月の乗務予定を確認しようと、自宅でパソコンを開いた。毎月ぎっしりと便名が書き込まれるカレンダーが、「白紙」になっていた。
翌日、空港の事務所に行くと、同じように白紙の予定表を受け取った同僚がたくさんいた。自分が退職を迫られていることを知った。「まだ30代。何で自分が……」。頭が真っ白になった。同僚の中には、直前に事務所で見せてもらった仮のスケジュールには乗務便名が書き込まれていたのに、正式発表の当日にはすべて消されていた人もいた。
副操縦士の場合、今年に入ってけがで数カ月休んだ。これが日航の整理解雇の人選基準案にある「(今年度)病気欠勤合計41日以上の者」にひっかかった。けがは完治し、9月から通常業務。けが以外に長期の休みを取ったことはない。なのに、今月上旬の面談で会社から「あなたは今後の会社業務に貢献できない」と言われた。「偶然のけがで休んだだけなのに」と憤る。
パイロットは体調が少しでもすぐれないと、事故を防ぐためにフライトを取りやめ、「病気欠勤」とするのが通例だ。風邪薬を飲んだだけでも休む。このルールは、自己申告で保たれている。
別の副操縦士(39)は、解雇の人選基準案にある「過去2年5カ月で合計81日以上の病気欠勤」にあたるとして対象に。風邪や、長時間飛行で腰を痛めて休んだ。「会社の指示通り休んだのに。こんなやり方では、今後は風邪をひいても誰も休まなくなり、安全に問題が出るだろう」と話す。
「高齢」を理由に対象とされた57歳の機長は、「パイロットは経験が重要なはず。年齢の高い方から退職を迫るのはいかがなものか」と話す。
子どもを抱えた対象者は家計への影響が気にかかる。
3人の子どもがいる副操縦士(51)は、娘が大学受験の願書を出す直前、白紙の乗務スケジュールを受け取った。娘から「願書に、お父さんの職業を『日本航空』と書いていいの」と聞かれ、言葉に窮した。
別の副操縦士(51)には2人の子どもがいる。住宅ローンも10年近く残っている。日航からもローンを借りている。「もし、退職したら家を失うかもしれない」
一方、ある会社幹部は、苦しい胸の内を明かす。「整理解雇などしたくない。だが、人員整理は再建を助けてもらっている金融機関との約束事で、絶対に達成しなければならない。個々の能力で甲乙がつけがたければ、年齢や病欠日数など、客観的な基準で線引きせざるを得ない」と話す。今後、再就職先のあっせんなどに努めるつもりだ。
◆丁寧に説得を
労働問題に詳しい君和田伸仁弁護士の話 経営再建中の日本航空が人員を削減するのが大事なのは理解できる。ただ、希望退職は労働者の意思を尊重しながら行うのが原則だ。パイロットに白紙の乗務スケジュールを渡す今回のケースは「あなたには居場所がない」と退職を強要しているとみなされるおそれがある。整理解雇の場合も、合理的な説明と丁寧な説得が必要だ。
【写真説明】
今月の乗務時間が「0」になっている乗務スケジュール(下)。上は月間の乗務時間が60時間を超えているこれまでのスケジュール(画像の一部を加工しています)
を満たすことが必要と判例で定着している。

血税を約1兆円つぎ込まれ債務超過を免れた現状において整理解雇を不可避とする経営陣の判断は常識的。
それを批判する側に親方日の丸的で市民感覚との著しい
乖離を感じる。
然しながら運行乗務員を追い詰める(傷病休暇の取得
を躊躇させる)JALの解雇の方法についてはJCABも間違いなく危機感を持つはず(SKYの件もある、改めて恐ろしい会社だ感じる。)
JALがPの傷病休暇取得実績を解雇の選考基準に加えるのは「航空会社の特殊性につき新経営陣が全く理解していない」事を端的に表している。
この点が他業種から移ってきた経営者の一番のアキレス腱となる。
JCAB、運行部門の双方が協力しPの傷病休暇取得を
躊躇させる整理解雇の選考基準に関し
その危うさを丁寧に会長に説明しそのアキレス腱を守り抜いて欲しい、ここで足を引っ張り会長を引きずり降ろす事をすればJALに明日はない、
1000億の経常利益を出せる所まで引っ張って来たのが旧JAL経営陣だと考えている銀行はないだう…