国際線の航空運賃は、1978年、アメリカの「ディ・レギュレーション」=規制緩和政策以来、ダンピング競争に陥り、当のアメリカでも、「運賃破壊」が起こり、「航空の安全性」が大きく傾きました。そして、エアライン産業自体も、パンナム・TWAなど国際線ネットワークでビジネスする巨大エアラインが次々と倒産するまでに至りました。(詳しくは、ここをクリックしてください)
日本のエアラインが欧米・アジアのエアラインと互角に戦えるためには、経営の重石となっている日本特有な高額な税金「航空機燃料税」「空港着陸料」を引き下げていかなければならない状況に置かれています。
やっと、一歩を踏み出したのかと言う思いは、ありますが、報道にもあるように「空港整備勘定」の有り方ひとつで、減税も骨抜きとなってしまう側面もあります。普天間問題も絡み、複雑なお家事情も重なります。
いずれにしても、現在の運賃破壊・オイルの値上がりと言う経済情勢の中で、政府は、「国民の安全な足」となるような「エアライン育成」という航空政策の緊急なる実施が求められていることは、確かです。
折りしも、与党・民主党の代表選のさなかではありますが、利用者としても、今後に注目することが重要だと思います。
航空機燃料税、減税要求へ 着陸料下げは見送り 国交省
朝日新聞.8月26日
国土交通省は来年度の税制改正に向け、航空会社に課している航空機燃料税について4割強の減税を求める方針を固めた。燃料税の減税が実現すれば、1972年の導入以来初めて。この税収は特別会計を通じて空港整備に充てられてきたが、税収減に応じて空港整備費を抑制できるかどうかは不透明だ。
国交省の要望方針では、減税期間を当面3年間とする。
燃料税は13分の11が国、13分の2が地方自治体に入る仕組みだが、国に入る分を半分に軽減。減税額は300億円前後にのぼる。
一方、民主党がマニフェストで掲げた着陸料の引き下げは見送る
。
燃料税は、空港整備を目的とする特別会計(社会資本整備事業特別会計の空港整備勘定)の借入金を除く歳入の2割近くを占める。
航空会社にとって燃料税は着陸料とともに大きな負担となっており、日本航空の経営悪化の一因になったとされる。一方、全国に過剰な空港が造られる原因とも指摘されてきた。前原誠司国交相も就任早々から、この特会の構造を見直す方針を示していた。
ただ、燃料税を大幅に減税すると、それに見合った空港整備費の削減が必要になる。国交省は当初、燃料税を半減するかわりに、2012年度の完成を目指して建設中の新石垣空港(沖縄県)を含むすべての空港工事の凍結を検討し、財務省との交渉を進めていた。
だが、沖縄県の仲井真弘多知事が先週、前原国交相に新石垣空港の建設推進を陳情。これを受け、同空港の建設予算の削減幅を少なくし、完成時期を1年遅らせるだけにとどめ、当初予定の12年度中に暫定的に開港するとした。
調査費の要求を見送る方向だった那覇、福岡両空港の2本目滑走路の増設についても、調査費を要求する方針に転換。一方、地方自治体に入る燃料税の半減についても、空港がある自治体からの反発を受けて見送った。
航空会社の負担軽減が不十分になる一方、空港整備はほぼ従来通り進めることになり、「骨抜き」との批判も出そうだ。(大平要)

