米旅行の新制度、システム導入間に合わず JALなど
1月9日.2009 朝日新聞朝刊 asahi .com
——————————————————————————–米国へ旅行する際に新たに義務化されるインターネットでの事前申請制度「電子渡航認証システム」(ESTA)について、申請の有無を搭乗前に確認するコンピューターシステムの導入が、日本航空(JAL)など複数の航空会社で12日の制度スタートに間に合わないことがわかった。 この制度は01年に起きた米同時多発テロをきっかけに、保安上問題がある人を飛行機に乗る前に確実に排除することが目的。 全日空(ANA)はすでに確認システムを導入済みだが、JALや米国のノースウエスト航空、ユナイテッド航空、コンチネンタル航空などは導入が間に合わないとしている。各社は当面の間、きちんと申請して米政府から「渡航認証」を得たかどうかの確認を、口頭による「自己申告」に頼ることになる。仮に「申請を済ませた」とうそをついて搭乗した場合は、米国入国時のパスポートチェックなどで発覚し、入国を拒否される可能性が高いという。
この問題を受けて国土交通省は8日までに、米政府に対して当面の間は事前申請の有無にかかわらず、これまでの方法でも渡航できるよう要請した。だが、米側は12日からの義務化の方針を崩していない。
今後の導入の時期について、JALは「2週間程度のち」、ノース社は「3月末」などとしている。(佐々木学)
~厳しい半面、簡単迅速になるアメリカ入国ビザ事前審査システム~
「アメリカ入国手続き」が1月12日から実施されます。
これまで、アメリカ到着までに用意していた入国カードに記入し、到着時に入国管理官のチェックを受ける、という流れでしたが、1月12日からは、出発3日前までに、インターネットでアメリカ大使館にアクセスして、「事前申告」し、承認を得なければならないことになりました。
つまり、「テロ対策・犯罪者識別」を強化し、同時に「NON residence」の入国審査窓口通過に長蛇の列が出来てしまうことを緩和しようというものです。
○相互査証(ビザ)免除国である他の国では、2008年11月から既に実施されています。シーファー米国大使の説明では、特に混乱はなかったということですが、なぜ、日本の場合1月12日に実施開始とされたのか、を調べてみますと、
○国内の故郷帰りと海外で年末年始を過ごす日本の民族大移動の時期にぶつけない、そして、ゴールデンウィーク前には、「プログラム」を定着させる!
という狙いがあったようです。
○更に、こうした手続きが面倒くさいと「米国行きの観光客」が冷えてしまってはいけない
と、シーファー大使が記者会見までしています。
米国大使、ESTAの義務化をアピール-「旅行の障害になってはならない」
[掲載日:2009/01/09] トラベビジョン より
米国大使館は1月8日、1月12日から義務化する電子渡航認証システム(ESTA)の周知をねらい、記者会見を開催した。駐日米国大使のJ・トーマス・シーファー氏は、「ESTAは、もともと入国の際に聞いていた質問を、航空機に乗る前に聞くだけのもの。米国は日本人旅行者に来ていただきたいと考えており、ESTAがその阻害要因になってはならない」と強調。義務化後は、ビザ免除プログラムを利用する旅行者がESTAを取得していない場合、航空機への搭乗が原則的に不可能になるため、利便性や混乱を避けるための対策をアピールした。ESTAが義務化されると、周知が徹底していない場合、旅行者が搭乗前に拒否されるといった事態も予想されている。これに対して、米国大使館では、昨年11月に義務化した8ヶ国では、問題は発生しておらず、スムーズに実施されていることを説明。日本では、JATA世界旅行博に出展したほか説明会を75回開催してきており、さらに混乱対策として、1月12日から3日間は成田空港の出発階にカウンターを設置するほか、関西でも航空会社からの問い合わせ専用の電話を設けて対応する。申請が却下される可能性を懸念する声もあるが、昨年8月に任意申請の受け付けを開始して以来、日本では16万人が申請し、受理されなかった件数は全体の0.53%であったという。
○とはいえ、
エアラインにとって、旅客が確実に「新しいVISA免除プログラム」で「承認」を取得しているかどうかをコンピューターで確認をしなければなりません。仮に「旅客が口頭で虚偽を言って運んだ場合」アメリカ入国時の審査で、すぐ明らかになり、その場で「強制送還」になります。(Deportee という風に扱いがきまっています。)従って相当な費用と時間をかけてでも「確認できる」システムを構築しなければなりません。
上記報道のように「アメリカのエアライン」さえ、1月12日に確認システムが対応できていないわけですから、国際線(特にアメリカ路線も多く抱えている)主力の日本の翼も無理があったのではないかと感じてしまいます。
○1月12日の実施の「周知徹底」には、あまりに時間的余裕がとれていない!
私たち航空の関係者でも、この制度の改定を知ったのは、昨年の秋口だったと思います。日本政府としてもアメリカとの折衝を経て実施日が決まったはずです。
国として、エアラインや旅行代理店だのみにするのではなく「メディア」を通じてスポットを流す、などの努力があってもよかったのではないか、と原点の問題を感じるものです。
本日、朝7時の「東京FM」 WANDAモーニングショット(リサ・スティックマイヤーさんの「WakeUpNews」でこうしたポイントをお話しました。
