スーパージャンボな”エアバス” PARTⅢ

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ボーイングか、エアバスか・・。いよいよ姿を現したエアバスA380に迫る! その③
~「乗り心地」の決め手は・・。~
ひと口に、乗客からみて「乗り心地が良い」と感じる要素とは、何なのでしょうか。良い機会ですから、突き詰めて考えてみることと致しましょう。そういう角度でみますと、いろいろな要素があげられてきます。
例えば、ファシリティー(設備です)に関してですと・・。
 ☆座席の広さ

ーー前後の間隔、(ピッチといいます)、座席の幅、リクライニングの角度などです。

 ☆一列に何席あるか。

--窓側や通路側ではない座席の場合、席を立つのも控えざるを得ない。この数によって 窮屈な思いをするかどうかの分かれ目です。(特にエコノミークラス)

☆長いフライトの場合、機内に手足をストレッチできるようなスペースがあるか
(食事時はうろうろすると邪魔にされてしまいますが・・。)
☆トイレの数は、十分か、長蛇の列を作らなくて済むか
(数が十分かどうかの吟味は、どこも物差しを持っていないのが現状と思われます。私は、10時間を越えるようなロングフライトでは、エコノミークラスのトイレの数は不十分のような気が致します。また機内で深刻なトラブルになるケースの代表的なものは、ビジネスクラス旅客のファーストクラスのトイレ使用可否をめぐるものがあります)
☆コートを預かるスペースがあるのか(ビジネスクラス)
(冬場は、大変です。とても全部預かれるスペースはないと思います)
☆手荷物を預かってくれるスペースがあるか
(機内エコノミークラスでは、座席の上の八ットラック/ストレッジ ビンに収納するのが原則ですが機材によっては、1列にひとつと言うわけではなく、早い者勝ちのせかいでもあります。 さて、はみ出して しまった旅客の荷物は?と言えば、CAの工夫で処理しているようです。では、処理できないものはどこに・・。)
☆食品などを保管してくれる冷蔵庫などはあるか
(インシュリンなど保冷が必要な医療用の薬品、あるいは、機内USEで持ち込んできたもの、 お土産用なども。)
機内の「音」については,・・・・・。
☆エンジン音
(やむを得ないことながら、機内客室でのエンジンの音は、避けられません。エンジンに近い位置の座席の場合 は、エンジン音の総量が上がってきます。機内で会話する場合、よく聞き取れるように通常よりも何レベルか上げて話す必要があります。)
☆アナウンスが適正か(不足と過剰の場合が多いので)
(ルートインフォメーション=地点案内 の実施状況は適切か、過剰な機内販売案内などがないか)など
☆ドア、ギャレー(厨房)周辺の席は、CA連絡用、乗客からのコールボタンなどのチャイムの音が頻繁に聞こえる場所。 この点への配慮はどうしているか。(特に旅客就寝時間帯)
機内のサービスについては、
☆食事、飲み物、免税品販売などのメニューはどうか
エコノミークラスの場合、食事のコストが低減傾向にある。飲み物の種類は豊富か。国際線の場合、ビジネスクラブ、出発地産のワインの搭載状況なども
☆エンターテイメントのメニュー
エコノミークラスを含め、パーソナルユーズの画面、コンテンツの量
☆CAの数に不足はないか
  全体としての人数、クラス別の人員配置、外人と日本人のバランス、責任者の度量能力
☆CAの接遇態度はどうか、クゥオリティーですね。
  (会社のポリシーが徹底されているか、正社員と派遣社員との品質に著しい格差が出ていないか、経験を重ねたCAが乗務しているか)など
いざという時は?
 ☆少なくともドアの数を上回るCAが配置されているか
 ☆CAが保安要員として頼りがいあるか。(訓練と実践)
 ☆病気などの時に頼りにできるか
 心室除細動の機器オペレーション、救急延命アクション、薬品の知識、医師の把握
 ☆てきぱきと対応できるか
   機内は、どんなことが起きるかわかりません。パニックを起こすことなく、冷静な判断と機敏な動きが必要です
などなど、だいたいこうした要因が、「気持ちよさ」の決め手になってゆくのではないでしょうか。では、この決め手を「プロデュース」しているところはどこでしょうか?
また、次のフライトでお話したいと思います。

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