スーパージャンボな”エアバス”PARTⅡ

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ボーイングか、エアバスか・・。いよいよ姿を現したエアバスA380に迫る! その②
~日本の空の「フリート」は?~
飛行機のことは、エアクラフト、通称「シップ=SHIP」と呼んでいますが、機材全体のことを、「フリート=FLEET」といいます。どこのエアラインにもフリートの構成には、それぞれの路線特性がらみの効率性や、”サービスポリシー”が前面に出ているのが普通です。
日本の場合ですと、国内線では一番遠い幹線でも札幌/沖縄の3時間が最大でしょう。
”大量に運びたい、かつ航続距離は短くて良い。”という路線特性にぴったりと応えてきたのが、あのボーイング747のショートレンジ(B-747SRです、国際線に運航されてきたのは、B-747LR、LRとはロングレンジのことです)でした。座席数は、550席まで装着可能ですから「すし詰め」なんですが、「短いから我慢できる」という発想です。国内線ばかり利用してきた方が、初めて国際線のジャンボ機に搭乗して、「座席の間隔が広いなと感じた」ということをよく聞きましたが、おわかりのとおり、それまでの体験からくる錯覚な訳ですね。
国際線では、B‐747は、エアラインによっても、旧機材か新機材かによっても、またクラス別の座席配置(コンフィギュレーション)によっても変動しますが、F・C・Yの3クラスがある場合せいぜい300席というのが平均です。
日本発の国際線の花形といわれる路線は、なんといってもアメリカ、ヨーロッパです。それもアメリカでは、東を代表するニューヨーク、西海岸の象徴でもあるロサンジェルス、ヨーロッパでは、ロンドン・パリ、これらの都市へのフライトには、各社とも最新鋭の機材が投入されてきました。現在は、B-747-400の最新スペックのものが運航されています。この一方で、東南アジアには、
効率性の高い中型機がフリートの中心となっています。ボーイングでは、767、777、エアバスでは、A300シリーズにあたるものです。ただし、バンコック、シンガポール、ジャカルタ、バリなどはフライトタイムが6時間以上かかること、大型機運航するだけの需要があることから、ジャンボ機も使われています。
話は、それますが、アメリカ/ヨーロッパ間は、大西洋路線(アトランティック ルート)は、世界の最新航空機材が華やかさを競う舞台でもあり、あの「コンコルド」はここを主戦場としていました。
さて、このように、日本の空は、歴史的に見てきても、エアバスを横目に見た場合、これまでダグラスから「ボーイング一色の国」となってきていると言っても過言ではない気が致します。(ちなみにマグダネルダグラス社は、現在ボーイング社に吸収合併されています。)
勿論、旧JASからJALが引き継いだ形のフリートには、MD-81、MD-87、MD-90、エアバスA300-600があり、ANAの場合も、B‐767に加えて、A320、A321と主に国内・国際を飛ぶ中型機部門でやっと「エアバス」が顔を見せています。
参考までに私が乗務してきたフリート群は、以下の通りです。
振り返れば、まあいろんなShipに載ってきたものですね。
  DC-7c(プロペラの最後の機材)、コンベア880
  DC-8-30、DC-8-50、DC-8-62、DC-8-61
  DC-10、MD-11
  B-727、B-737、B-767、B-777、B-747LR、B-747SR、B-747-400
さて、今日のフライトもまもなくランディングです。お話はこのぐらいで・・。
次は、「乗り心地って何だろう」ということをお話して見ようと思います。

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