佐々木明選手、9位で健闘!

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~ワールドカップスキー男子回転(SL)に今後の期待~
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ゼッケン「11番」佐々木選手の勇姿!
ワールドカップスキー男子SL(回転)第5戦はスイス・ウェンゲンにて開催されました。2年前65番スタートから佐々木明選手が、2位の表彰台に上がった会場です。ここで、今年は、「9位」に食い込み今シーズンの活躍が期待されるところとなりました。(詳しくは、下記 KenOdashima氏のリポートをご覧ください。)撮影は田草側嘉男/Yoshio Takusagawa氏です。
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註:左から、木村公宣さん、佐々木明さん、岡部哲也さん、歴代のスター達です。
ひも解けば、ひと昔前はスキーといえばアルペンスキーしか考えられず、まさにウインタースポーツの花形でした。
トニーザイラーからジャン・クロード・キリー、そしてイタリア国民的英雄トンバに至るまで、彼らはハリウッドも顔負けの大スターとして世界に迎えられました。日本のアルペン勢は、1956年にイタリアはコルチナ・ダベッツォで開催された第7回冬季オリンピックの大回転種目に出場した「猪谷千春選手」。最悪のコンディションの中、並みいる強豪を相手に見事銀メダルを獲得したものです。時は流れ、これまでのアルペンの記録は、「岡部哲也選手」のワールドカップ2位が長い間燦然と輝いていましたが、国際大会で力を出し切れるスターがなjかなか生まれません。アルペンに命を燃やすファンとしては、不完全燃焼が続いていました。そして、スキーファン全体の眼は、金メダルの荻原選手のコンバインレース、ジャンプ競技へ、また、長野五輪では、女子モーグルで金メダルの里谷選手、続く上村愛子選手の活躍で「フリースタイル」への高まりがありました。また、ちまたの関心流行は若者のこころを捕らえた「スノーボード」に集まっています。
しかし、待望久しいアルペンのスターとして、岡部哲也から木村公宣、そして今「皆川賢太郎」「佐々木明」選手が登場しました。勝手に言わせていただければ、この布陣でアルペンファンの積年の願いをかなえて欲しいというところです。今シーズンの「吉報」を待ちたいと思います。
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来日した「トンバ選手」迎える「岡部哲也」
サロモンニュース~ワールドカップスキー情報、男子SL第5戦スイス・ウェンゲン大会
アーロイス・フォーグル(GER)が初優勝!
佐々木明(ガーラ湯沢:サロモンマテリアル使用)1本目18位からの追い上げで9位入賞
イヴィツァ・コステリッチ(CRO:サロモンマテリアル使用)は2位表彰台
 男子SL第5戦はスイス・ウェンゲンにて開催されました。2年前65番スタートから佐々木明が2位表彰台の衝撃的デビューを果たしたレースです。前日の公開ドローでは観衆も恒例の佐々木明のパフォーマンスに期待しています。今回はブルース・リースーツを身にまとい登場、ヌンチャクを振りかざして観衆の爆笑の渦を誘ったのでありました。まさに千両役者といったところでしょうか。
 そして翌日レース本番、1本目のセッティングは難易度の高いウェンゲンレースらしからぬ単純なセッティング、緩斜面から急斜面に侵入するバックの景色がもっとも美しいとされている急斜面もポールがまっすぐに立てられたおかげでウェンゲンらしくなく面白みがないと感じたのは私だけではないと思います。1本目11番スタートの佐々木明は姿勢も比較的高く、まったく攻める気配がありません。
「今日は少し頭を使って、とにかく1本目は流して滑ろうと思った。1本目でコースアウトしてもしょうがないから。余裕を持って滑ったけど今はこんなもんでしょう。」
確かにもっと攻めることはできたかもしれないですが、年明け初戦のシャモニーで1本目コースアウトした彼は自分が一番狙っている第7戦シュラドミング大会に向けて少しでもランキングを上げていきたいという作戦を取らざるをえなかったのでしょう。ストレスはたまるでしょうが、しかしこれこそトップ選手の戦略といってもいいのではないでしょうか?1.46秒差で18位タイ、今の彼の調子なら確かに1秒以内につけるのは簡単と思われますがこれもいたしかたがないでしょう。1本目気迫のこもった滑りで皆川賢太郎が8位に食い込み会場を盛り上げます。
 そして2本目12番スタートの佐々木明は1本目と違ってダイレクトなラインを攻めますが、しかし完璧な滑りとはいえず、小さなミスを何度か犯し暫定3位でフィニッシュ、表情はさえません。
「2本目はいい滑りとは遠くかけ離れていた。でも今はしょうがないということでしょう。我慢するのはつらい。早く表彰台に上りたいけど・・・。ほんとストレスたまるなあ。でも次のキッツは1本目から攻めますよ。」
それでも我慢を重ねて結果9位は立派です。このポイントは後には非常に大きな一桁順位になるに違いありません。トップ選手は調子が完璧ではなくてもしっかりゴールして最低限のポイントを取ってランキングを下げないことは非常に大切です。調子は上向きですので、次戦の爆発に期待したいです。
 レースは大荒れに荒れて、皆川選手は無念のコースアウト、パランダーも転倒、暫定でトップに立った3連勝を狙うジョルジョ・ロッカもゴール前で片ハンで失格になりました。そして結局表彰台の真ん中に立ったのはなんと初優勝のアーロイス・フォーグル(GER)、ベテランの苦労人はここまで我慢を重ねてきたのが報われました。調子がいいときというのはこういう形で勝利が転がり込んでくるという例を身を持って証明してくれたのでした。
 次戦のSLはオーストリア・キッツビューエル大会、過去2年連続コースアウトしていますが、今の彼の状況ならどんな形でも完走して周囲の期待に応えてくれるはずです。日本勢にぜひご期待ください。
リポート:Ken Odashima(SSA Inc.)
Photo:田草側嘉男/Yoshio Takusagawa

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