銀行・金融任せにせず、「政府は、日本航空を準国営として指導・監督してきた責任を明確にして、日本の民間航空に対する抜本的な改革方針を打ち出し、改善すべき時期に来ている。いつまでも背後から「コスト削減」の一点張りで脅しても「安全・商品劣化」を招き会社は泥沼に陥るばかり

~「コスト削減」の波状的な嵐だけでは、

          「エアライン」は、生存・成長できないのでは?~

~金融も財界も政府も、新たな航空情勢に対応する政策も

打ち出せないでいることを、「メディア」はなぜポイントアウトしないのでしょうか?

      日本の政治・外交のつけが回ってきていることをここでも実感します。~

☆ 収入が上がらない、収入単価が低い、 主な原因はなにか。

さまざまな各種割引で、平日は「格安」の競争運賃となっているのが国内線。エコノミークラスは、オーバーブッキングの日常で、エコノミークラス客は、プレミアエコノミーやビジネスクラスへ、ビジネスクラス客はファーストクラスへアップグレードするというのが、ロードファクターの高いドル箱路線で通例となっている国際線、また、アメリカで始まったマイレージによる旅客囲い込みも度を過ぎると「いつ実行されるかわからない約束手形」となって経営を圧迫している。欧米のエアラインのいくつかでは、この点を見通して、既に廃止か形を変えて「実売り上げ」を着実に上げています。日本ではどこもやめようという気配もない。気がつけば、ほとんどの乗客は、「タダ乗り」で実収はわずか、燃料代・人件費などの固定費分もでない実態も近い将来には予測されるのです。

運賃の規制を緩和したときから、事実上「運賃の崩壊」が起きて、エアラインは、「運んでも利益にならない側面・特にエコノミー割引運賃のフィールド」が生まれ、安定した収入を上げることも不可能に近くなってきている。ホノルル・ハワイ線のエコノミークラスなどはエアラインに入る実収は片道一万円がよいところともいわれています。

 モチベーションの極端な低下

働くものが疲弊している。整備は外注・その上理不尽な賃金カット、休日取れず、パイロットは、グループ会社では、アルバイト的外人雇用、その上、組合分裂政策(最近一部認めてきているようですね。CAの監視ファイル事件などももっと世間につまびらかにされてゆくでしょう。)で「ゴマすりだけが昇格」という風習は変わらず、もの言えば唇寒し、暗黒です。CAは、外人と新人で教育不足、機内はがったがた。

おまけにJAS・JAL統合の弊害は、全現場で「めらめら」と燃え上がっています。

☆ 「国にものも言えない」弱い経営体質

大体、日本の翼のホームである「成田空港あたりでも」アメリカ中心の発着スペース・ロケーション・便数がまかり通っていて、今度は「羽田」でアメリカ・EUに発着枠で相当ごねられていると聞いています。いくらランウェーを増設しても、日本の翼本位をはずしたら、どういうことになるのでしょう。

外交上の問題で物言えないなら、せめて、一機あたり100億円以上の新機材を数十機規模で、一民間会社が購入しなければならない、というのも世界からすれば大ハンデです。

まだまだ「空域・管制・地方空港98と首都圏中部圏関西圏の「大空港」の作り方にしても

アメリカからの要請で、「とにかく滑走路を延長せよ」ということに唯々諾々と従い、官僚の天下り先を乱造するがごとくの「空港整備」をやってきています。

いうべきことは、まだまだありますが、いずれにしても以下のような報道記事は、「お上の言うとおりを垂れ流すだけ」のことのように見えて、仕方ありません。

日本航空赤字 いらだつ銀行団 抜本リストラ要求へ

8月8日7時57分配信

 日本航空が7日発表した平成21年4~6月期決算で、最終赤字が990億円に上ったことについて、日本政策投資銀行とメガバンク3行は「想定の範囲内」と受け止めている。ただ、業績回復の兆しがいっこうにみられないことにいらだちを強めており、日航が8月末にまとめる中期経営計画では、より厳しいリストラを求めていく構えだ。

 「表面的に取り繕ったような優しい再建計画では駄目だ」。日航のメーンバンクである、みずほコーポレート銀行幹部は、4~6月期の大幅赤字を受け、こう語った。

 日航の業績悪化は、上期に総額1千億円の緊急融資を実施するため、日航と情報交換を重ねてきた銀行団もある程度は覚悟していた。各行が注視しているのは、8月の経営計画で、抜本的なリストラが本当に打ち出せるかだ。

 ライバルの全日本空輸も業績は悪化しているが、「ビジネスクラスさえ埋まれば収益が出る」とされ、景気が上向けば、業績も改善する。これに対し、日航は「エコノミーも全部埋めないと、収益が出ない」ともいわれ、抜本的に収益構造を転換しないと、業績の回復も見込めない。

 さらに日航は資金繰りのため、下期にも1千億円の融資が必要。追加融資について、銀行団は「8月の経営計画をみてから」としており、現段階では具体的な協議は進んでいない。

 「今回の赤字で手のひらを返すようなことはしない」(関係者)とし、支援を継続することでは一致している。所管する国土交通省も、「航空大手2社体制」の方針を堅持し、月内にも日航の抜本的な経営改革に向けた準備に入る。

 ただ、泥沼的に融資が膨らみ、不良債権化すれば、自行の経営が圧迫されるのは確実で、追加融資に慎重にならざるを得ないのが実情だ。

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やはり、「ピント」がずれている・・・「現場」を知らない、「現場の劣化を軽んじているJAL」

~規定変更しても事態は、変わらない!

『客室(CA)の対応能力と権限、旅客自身の自己責任範囲などを明確に』しなければ・・・・・・・。~

まず、下記の報道をお読み下さい。・・・・・・。

そして、以下の点を指摘せざるを得ません。

まず、離着陸時のトイレ使用とはどういうことか、といいますと、着席してすぐトイレに行くということは、まず問題がありません。

では、どういう時に、「トイレ使用が問題になるか」と更に細かく言いますと、いよいよ、ドアクローズして、ブロックアウト(動き出すことです)して誘導路を進んで、滑走路に向かい、ランウェーエンド(離陸スタート地点)で管制塔の離陸許可を待ちます。この間に、「トイレへ行かれる」と旅客は、どのタイミングを越すと危険であるか、誘導路上でも接触事故、急ブレーキをかけられた場合、当該の旅客は、吹っ飛んでしまいます。生理的欲求であっても、「旅客自身が危険この上ないため」禁止されているのです。

それでも「我慢できない」と言われると、離陸を中止せねばならない事態も起きてしまいます。しかし、JALの委託した会社の調査が示している結果というのは、「どうしましょうか?」という客室乗務員からのコールが10回に1回あるということです。その操縦室へのコールが本当に「離着陸へ向けて緊張状態にある操縦室に連絡許可をもらうべきケースだったのかどうか」については、言及がされていません。

また、トイレ問題と飲酒問題とは全く事態が違います。中には、機内設備の故障『オーバーヘッドストウェージビン(=頭上の荷物入れ)が開いてしまった場合のCAの離席許可』なども含まれているかもしれません。

飲酒について言えば、「飛行機に搭乗したときから既に飲酒していて泥酔状態。まわりの乗客にも迷惑、時には暴力も伴うような問題」ということもよくあるケースです。トイレ問題とは、まったく性質が異なります。この場合、「安全運航上機長判断で機から降りてもらう」こともあり得るからです。

このように離着陸前後に起きる典型的な現場の事態を、並列に、指標化している調査などずさんというか航空の現場を知らないといいますか、話にならないような気が致します。

もっとも、「何でも機長の許可を得る」というふうに「マニュアル化」したのは、2005年の「日航連続トラブル」で国交省航空局から「業務改善命令」を受け、形ばかりの「安全追求」の装いをしたことが、自縄自縛となっている様相なのです。「いかに、現場の声を組み入れていないか」の典型ではないでしょうか。

機内で離着陸前に、こういういろいろなことが起きるということは、今にはじまったことではありません、遠い昔からあることです。問題は、客室乗務員の判断能力が大きく影響しているのではないでしょうか。

いちいち「操縦室に連絡、許可を求める」のではなく、これなら何とか間に合うという場合は、とにかく急いで用を足してもらう、間の問題、制止を振り切って行かれる方には、万事休すわけですから、「怪我をされてもご自身の責任ですよ」と明確にする。という風に対処するしかありません。

この事態つまり緊急トイレ使用については、これ以上何も考えられません。

操縦室にしても、客室にカメラを取り付けてキャビンを見ることが出来るようにも成っていませんので、客室の責任者のいうことを鵜呑みにせざるを得ないということもあります。

最近注目を浴びている「ジャンボ機」の退役などや、誰でも考えそうな機体に「コブクロ」のペイントでキャンペーンをして、どれほどの収入効果があると踏んでいるのでしょうか。

部分的に浮かれている経営状況とも思えません。

もっと正面から、「安全と快適性」に取り組むべきではないでしょうか。

昨今の客室乗務員は、「契約社員化」「低賃金の外国乗務員多用」「訓練の短縮化」「客室乗務員という一種職人的な執着よりも、上司に媚びて出世することに心が奪われる環境」「乗務パターンの劣悪化」「JALJAS統合のゆがみ」などで「ま、適当にやるしかない」というモチベーションの低下もあると巷では言われています。

こうした影響が積み重なり、最も必要とされ、JALの誇りでもあった「客室乗務員特に責任者の判断能力」に陰りが出てきていることが問題の本質なのではないでしょうか。

客室には客室本部なるセクションもあるというのに、こういう「マニュアル変更に次ぐ変更」問題にどれだけ現場と一体化した掘り下げた意見を申し述べているのか、伺ってみたい気もいたします。

~保安要員のミニマムもクリアー出来ない実態は、大丈夫なのでしょうか~

客室乗務員が本来果たすべき最低の業務「非常脱出装置のモードチェンジ」を責任者以下、同乗乗務員全員が失念して、2回も離着陸したケース。機内にサービス用の余分なミールカートを1台残したまま、ドアクローズ、「操縦室には内緒」で離陸した。など「憂うべき劣化」です。

どちらも、ミスをした個人の問題ではなく。JAL客室乗務員特に責任者のレベルの問題だと思うのです。

同じ社内で、パイロットからもこうした問題提起がされないのでしょうか。

本社経営部門が考える「安全」などは、ほとんどの場合、「机上の空論・言葉の遊び」というのが長いJALの歴史にあります。

自らの命をかけて乗客の命を守る者は、その誇りを取り戻してもらいたいものです。

~2009年2月のノースウェスト機乱気流事故を振り返って・・・~

また、「操縦室と客室との連携は、どうだったのか」という点では、今年の2月20日に起きた「ノースウェスト機の乱気流事故」を想起します。(黄色部クリックで詳細が)

高度で言えば1万フィート周辺、着陸に備えて客室乗務員も乗客もシートベルト着用で着席している時間帯でしたが、多くの怪我人を出しました。その上、機長は、「緊急着陸の要請」もせず、怪我人を抱えたまま通常通り着陸しました。

後に判明したことですが、機内で起きていた惨事について、機長は、着陸後初めて知った、ということです。少なくとも私の知っている限りのJALはじめ日本の翼では、あり得ないことです。このとき「操縦室と客室の連携はどうなっていたのでしょうか。」

こうした事故があっても、メディアもアメリカの航空界でも、大きな問題としては、取り上げられていないように思います。

「ルール」が講じて、こういう連携プレーにひびが入らぬよう、伝統ともいえる日本のエアラインの機内におけるチーム力を大事にしてもらいたいと願うものです。

<日航>機長への「トイレ許可」連絡を廃止…離着陸時は操縦専念、規定見直し
                 8月1日12時51分配信 毎日新聞


 日本航空は1日から、離着陸のシートベルト着用時に乗客からトイレ使用の申し出があった場合、客室乗務員が機長に判断を求めていた「トイレ許可」の連絡を、国内・国際の全便で取りやめた。事故が発生しやすい離着陸時のトイレ使用は原則禁止だ
が、操縦室への連絡が社内で規定されていた。これを機長や副操縦士が操縦に専念できるよう見直した。 日航では07年4月から3カ月、安全運航を評価する米国の専門会社の協力を得て、国内・国際線合計435便を調査した。その結果、シートベルト着用時のトイレ使用による離席や飲酒などの問題で操縦室に連絡する事例が10便に1便の割合であり、日航特有の問題と指摘された。これまでに客室からの呼び出しで管制との通信が妨げられたり、着席が確認できなかったため、着陸をやり直したケースもあるという。

 飛行機が駐機場を出てから離陸し、高度1万フィート(約3000メートル)に達するまでと、1万フィートから降下し、着陸後に駐機場に入るまでは「クリティカル・フェーズ」(危険な段階)とされる。また、事故の大半が離陸後3分と着陸前8分に集中することから「クリティカル11ミニッツ」(危険な11分)とも呼ばれている。この間は、操縦室を運航の安全と直接関係のない事象から隔離するのが世界では一般的で、米連邦航空局(FAA)では81年、クリティカル・フェーズの間は「飛行に不可欠な事項以外の業務や行為の禁止」を法制化している。

 一方、日本では法制化の議論は起きておらず、全日空は操縦室へのトイレ連絡は社内規定にない。 日航は「離着陸時のトイレ使用禁止の原則は変わらない。機内アナウンスなどで事前の利用を呼び掛け、安全の向上に協力を

求めたい」としている。【平井桂月】

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~嗚呼、ああ、「懐かしき我がジャンボ機」、747-400型機の出現があっても、ジャンボ機といえば、これなのです。~

『コンベンショナルという呼び名』

メディアでは、「クラシック ジャンボ」と呼ばれているようですが、日本で一番この飛行機を所有し、かつ運航させてきた日本航空JALのなかでは、ハイテクの象徴747-400が投入されても、「在来機」あるいは「コンベンショナル=従来の、という意味です」と呼ばれておりました。「クラシック」などというのは、いったい誰が命名したのでしょうか。不思議です。私の個人的な思いではあるのでしょうが、「あの名機」をけなされているようで違和感があります。

報道にもありますように、コックピットは3名、つまりパイロットだけではなく航空機関士が乗務しており、航行中の飛行機のシステムに異常はないか、客室内のシステムにも眼を光らせ、多少のトラブルは、航空機関士が現場に足を運び、適切な判断を下しておりました。400型になれば、すべてコンピューター任せになり、パイロット(機長・副操縦士)への負荷も増大します。したがって、パイロットに命を預ける私達も、3名仕様の400型にせよと正面から問題提起していた歴史があります。コスト削減をすべきパートではない、安全を維持しようという考え方があるならば、「4つの眼より6つの眼」ということです。皆様ご存知のように、エアラインがボーイング社に機体をオーダーする場合は、各社によってスペックがちがいます。車で言えば、標準仕様にオプションをつけてゆくようなものです。

400型が導入された当時は、ヨーロッパのエアラインの中には、3名仕様で運航しているところも現実にありました。

だいぶん、よわいを重ねてきた私達の世代にとって、乗員も乗務員も、また、乗りなれた当時の旅客の皆さんにとっても、「ジャンボ機は、永遠のまた、大切なメモリー」なのだと思います。

思い起こせば、高度成長期に日本の屋台骨を背負うように、世界を飛び回っていた「商社・銀行・自動車・電器など」の精鋭の方たちが、暗くなった機内で、ポツンと点けられた「リーディングライトの明かり」の中で、レポートを書かれている姿は、未だに、忘れられません。ここにもジャンボ機がお供をしていました。

B747_01

日本の象徴、富士山を背負いながら飛ぶジャンボ機です。尾翼は、日の丸を彷彿させる「鶴丸」です。

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国内線は、こういう「タイムテーブル」でした。  (お分かりと思いますが、左は西田敏行さん、右は斉藤慶子さんですね。)

国際線では、「NO1」となった部門もありました、ジャンボ機と呼応した成長です。

B7471 シアトルのボーイング社からデリバーされる「ジャンボ一号機」です。

また、下の写真は機内で配布していた当時の絵葉書です。保存してあります。

Jal6_2                                 Jal4_3 国際線のファーストクラスは、豪華な素材と丁寧かつ人員も配置されておりました。ホノルル経由ロスアンジェルス便は、当時の花形便で、真っ先に「ジャンボ機」が投入された路線でもあります。着物を着用したスチュワーデスが3名も見えます。背景(機首部分)は、日本画が描かれています。現在ファーストクラスは、大体11席程度ですが、このころは、最大32席までありました。キャビアも黒の下地は黄金に輝く粒の大きいものでした。

客室乗務員の編成数も、基本が17名、最大20名という「快適なサービス」を提供していたものでした。同じホノルル便でも14名となり、現在では、外国人(タイ人)中心のJALWAYSが運航するようになりました。

「世界一の安全と快適性」を誇った「JAL」は、「格安と燃油費のハザマの中」、どこに焦点を当てて進むのでしょうか。

ついつい画像が中心になってしまいました。もう少し次回にお話をしたいと思います。