やはり、「ピント」がずれている・・・「現場」を知らない、「現場の劣化を軽んじているJAL」

~規定変更しても事態は、変わらない!

『客室(CA)の対応能力と権限、旅客自身の自己責任範囲などを明確に』しなければ・・・・・・・。~

まず、下記の報道をお読み下さい。・・・・・・。

そして、以下の点を指摘せざるを得ません。

まず、離着陸時のトイレ使用とはどういうことか、といいますと、着席してすぐトイレに行くということは、まず問題がありません。

では、どういう時に、「トイレ使用が問題になるか」と更に細かく言いますと、いよいよ、ドアクローズして、ブロックアウト(動き出すことです)して誘導路を進んで、滑走路に向かい、ランウェーエンド(離陸スタート地点)で管制塔の離陸許可を待ちます。この間に、「トイレへ行かれる」と旅客は、どのタイミングを越すと危険であるか、誘導路上でも接触事故、急ブレーキをかけられた場合、当該の旅客は、吹っ飛んでしまいます。生理的欲求であっても、「旅客自身が危険この上ないため」禁止されているのです。

それでも「我慢できない」と言われると、離陸を中止せねばならない事態も起きてしまいます。しかし、JALの委託した会社の調査が示している結果というのは、「どうしましょうか?」という客室乗務員からのコールが10回に1回あるということです。その操縦室へのコールが本当に「離着陸へ向けて緊張状態にある操縦室に連絡許可をもらうべきケースだったのかどうか」については、言及がされていません。

また、トイレ問題と飲酒問題とは全く事態が違います。中には、機内設備の故障『オーバーヘッドストウェージビン(=頭上の荷物入れ)が開いてしまった場合のCAの離席許可』なども含まれているかもしれません。

飲酒について言えば、「飛行機に搭乗したときから既に飲酒していて泥酔状態。まわりの乗客にも迷惑、時には暴力も伴うような問題」ということもよくあるケースです。トイレ問題とは、まったく性質が異なります。この場合、「安全運航上機長判断で機から降りてもらう」こともあり得るからです。

このように離着陸前後に起きる典型的な現場の事態を、並列に、指標化している調査などずさんというか航空の現場を知らないといいますか、話にならないような気が致します。

もっとも、「何でも機長の許可を得る」というふうに「マニュアル化」したのは、2005年の「日航連続トラブル」で国交省航空局から「業務改善命令」を受け、形ばかりの「安全追求」の装いをしたことが、自縄自縛となっている様相なのです。「いかに、現場の声を組み入れていないか」の典型ではないでしょうか。

機内で離着陸前に、こういういろいろなことが起きるということは、今にはじまったことではありません、遠い昔からあることです。問題は、客室乗務員の判断能力が大きく影響しているのではないでしょうか。

いちいち「操縦室に連絡、許可を求める」のではなく、これなら何とか間に合うという場合は、とにかく急いで用を足してもらう、間の問題、制止を振り切って行かれる方には、万事休すわけですから、「怪我をされてもご自身の責任ですよ」と明確にする。という風に対処するしかありません。

この事態つまり緊急トイレ使用については、これ以上何も考えられません。

操縦室にしても、客室にカメラを取り付けてキャビンを見ることが出来るようにも成っていませんので、客室の責任者のいうことを鵜呑みにせざるを得ないということもあります。

最近注目を浴びている「ジャンボ機」の退役などや、誰でも考えそうな機体に「コブクロ」のペイントでキャンペーンをして、どれほどの収入効果があると踏んでいるのでしょうか。

部分的に浮かれている経営状況とも思えません。

もっと正面から、「安全と快適性」に取り組むべきではないでしょうか。

昨今の客室乗務員は、「契約社員化」「低賃金の外国乗務員多用」「訓練の短縮化」「客室乗務員という一種職人的な執着よりも、上司に媚びて出世することに心が奪われる環境」「乗務パターンの劣悪化」「JALJAS統合のゆがみ」などで「ま、適当にやるしかない」というモチベーションの低下もあると巷では言われています。

こうした影響が積み重なり、最も必要とされ、JALの誇りでもあった「客室乗務員特に責任者の判断能力」に陰りが出てきていることが問題の本質なのではないでしょうか。

客室には客室本部なるセクションもあるというのに、こういう「マニュアル変更に次ぐ変更」問題にどれだけ現場と一体化した掘り下げた意見を申し述べているのか、伺ってみたい気もいたします。

~保安要員のミニマムもクリアー出来ない実態は、大丈夫なのでしょうか~

客室乗務員が本来果たすべき最低の業務「非常脱出装置のモードチェンジ」を責任者以下、同乗乗務員全員が失念して、2回も離着陸したケース。機内にサービス用の余分なミールカートを1台残したまま、ドアクローズ、「操縦室には内緒」で離陸した。など「憂うべき劣化」です。

どちらも、ミスをした個人の問題ではなく。JAL客室乗務員特に責任者のレベルの問題だと思うのです。

同じ社内で、パイロットからもこうした問題提起がされないのでしょうか。

本社経営部門が考える「安全」などは、ほとんどの場合、「机上の空論・言葉の遊び」というのが長いJALの歴史にあります。

自らの命をかけて乗客の命を守る者は、その誇りを取り戻してもらいたいものです。

~2009年2月のノースウェスト機乱気流事故を振り返って・・・~

また、「操縦室と客室との連携は、どうだったのか」という点では、今年の2月20日に起きた「ノースウェスト機の乱気流事故」を想起します。(黄色部クリックで詳細が)

高度で言えば1万フィート周辺、着陸に備えて客室乗務員も乗客もシートベルト着用で着席している時間帯でしたが、多くの怪我人を出しました。その上、機長は、「緊急着陸の要請」もせず、怪我人を抱えたまま通常通り着陸しました。

後に判明したことですが、機内で起きていた惨事について、機長は、着陸後初めて知った、ということです。少なくとも私の知っている限りのJALはじめ日本の翼では、あり得ないことです。このとき「操縦室と客室の連携はどうなっていたのでしょうか。」

こうした事故があっても、メディアもアメリカの航空界でも、大きな問題としては、取り上げられていないように思います。

「ルール」が講じて、こういう連携プレーにひびが入らぬよう、伝統ともいえる日本のエアラインの機内におけるチーム力を大事にしてもらいたいと願うものです。

<日航>機長への「トイレ許可」連絡を廃止…離着陸時は操縦専念、規定見直し
                 8月1日12時51分配信 毎日新聞


 日本航空は1日から、離着陸のシートベルト着用時に乗客からトイレ使用の申し出があった場合、客室乗務員が機長に判断を求めていた「トイレ許可」の連絡を、国内・国際の全便で取りやめた。事故が発生しやすい離着陸時のトイレ使用は原則禁止だ
が、操縦室への連絡が社内で規定されていた。これを機長や副操縦士が操縦に専念できるよう見直した。 日航では07年4月から3カ月、安全運航を評価する米国の専門会社の協力を得て、国内・国際線合計435便を調査した。その結果、シートベルト着用時のトイレ使用による離席や飲酒などの問題で操縦室に連絡する事例が10便に1便の割合であり、日航特有の問題と指摘された。これまでに客室からの呼び出しで管制との通信が妨げられたり、着席が確認できなかったため、着陸をやり直したケースもあるという。

 飛行機が駐機場を出てから離陸し、高度1万フィート(約3000メートル)に達するまでと、1万フィートから降下し、着陸後に駐機場に入るまでは「クリティカル・フェーズ」(危険な段階)とされる。また、事故の大半が離陸後3分と着陸前8分に集中することから「クリティカル11ミニッツ」(危険な11分)とも呼ばれている。この間は、操縦室を運航の安全と直接関係のない事象から隔離するのが世界では一般的で、米連邦航空局(FAA)では81年、クリティカル・フェーズの間は「飛行に不可欠な事項以外の業務や行為の禁止」を法制化している。

 一方、日本では法制化の議論は起きておらず、全日空は操縦室へのトイレ連絡は社内規定にない。 日航は「離着陸時のトイレ使用禁止の原則は変わらない。機内アナウンスなどで事前の利用を呼び掛け、安全の向上に協力を

求めたい」としている。【平井桂月】

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