星降る夜に!(13)オイスター オン ザ ハーフ シェル

寒いときは、「美味い!」のです。
街なかでも木枯らし吹く夕方には、思わず「鍋物でも・・・。」と感じてしまう季節となってきました。
「寒さ=冬」を四季のなかに持つ国々の中で、日本の「なべ」は、傑出した料理ではないかと思います。
なべの中身は、ふぐからあんこう、豆腐まで、いろいろありますが、寒くならないと舞台に上がってこないという点では、「牡蛎」も落とせませんねえ。
さて、話は、ぶ~んと飛びまして、「寒~い・・。」ヨーロッパは、歴史を訪ね、動きまわる旅行者にとっては、ちょっとおっくうで敬遠されます。【注】
しかし、捨てる神あれば拾う神あり でして、ウインドウショッピングに凍えた私たちを、パリの街角は、救ってくれます。
「冬の風物誌」ともいえる「牡蠣」がそちこちの普通の「ブラッスリー」で気軽な値段で味わえます。
パリに限ったことではないので、一応英語のご紹介をしておきます。
牡蠣殻は、「Oyster shell」ですが、片側の牡蛎がらに身がついた状態でサービスされるものを、”oyster on the half shell”といいます。
そして、注文するときは、わけ知り顔で「dozen(ダズン=ダース=12個)」とか「half dozen(6個ですね)」といえば、更にカッコはつきます。
海水のしょっぱさにレモンを絞って、ひと口で舌に乗せる。
瞬く間に牡蛎ガラが山になります。
書いている私がもう食べたくなりました。
では、次回も 寒さの中にひかるものをお教えいたしましょう。
【注】当然そのことは、かねて承知のエアライン・旅行会社は、
春夏シーズンでは考えられない値段で、エアーフェアーやホテル込みのパッケージを出していますから、一方では、お得な時期でもあります。
「ブラッスリー」とは、手軽なレストラン と思えばいいと思います。

星降る夜に!(12)「Catch me、 if you can.」

<航空ファンには、あらためて、お薦めの一本>
「Catch Me、If you can」なんて、思い上がりか、相当な自身の持ち主が著作していることに興味を引かれてのものでした。
活字の世界は、イマジネーションのひろがりがあり、加えて、描写されている世界は、私が航空の青春を謳歌したとき(時代)でもありましたので、あちここちからリアルな風景が飛び込んできたのです。「ふん。」「ふ~ん、なるほど。」「大胆な・・。」など
独りごちに納得しながら、はじめは、ほんの流し読みのつもりだったにもかかわらず、読み進むうちに引き込まれ、息もつかせず読みおろしました。
これは、映画にしても面白いだろうなぁと思うまもなく、
”ディカプリオ”主演いう触れ込みで、映画が製作されました。
遅まきながら、鑑賞させていただきました。
はっきり言えば、「リアリティ」という点では、原作には及ばないのでは、というのが率直な感想でしたが、どっこい映画人は、そのままにしていません。
名優トム・ハンクスをFBI捜査員に配して、storyを盛り上げます。映像の多面的魅力は、さすがです。思わず、DVD購入で何度もみて、微にいり細にいり航空人専門家として観察してしまいました。
 制服の入手の仕方、話の合わせ方、ここまで行くといやいやたいしたものでして、当時の航空は高嶺の花という共通認識のなかでの弱点を、金融がIT化されていないウィークさに見事につけ込んでいることに、恐れ入りました。
しかし、現代に於いては、あの9.11同時多発テロ以降、セキュリティーは格段に強化されていますので、「制服」と口八丁だけでは、この小説のようにうまくだまし、潜り抜けることは到底不可能となりました。
なにしろ、小説・映画の舞台は、PANAMが世界最大を誇って君臨していた頃の話です。あまりに時代が流れたことで、かえってリアリティーから遠ざかり、「おしゃれな物語」として楽しむことができるようになっているyouに思えます。
再び、ひと言。相互理解の中で生まれたトムハンクスとの追いかけっこ友情とのコンビネーションは絶妙でした。思わず、続編を期待してします。
ともあれ、航空会社、空港関連施設とも、どんな構えで来られてもプロテクトできる「セキュリティー体制」がますます重要ですね。
注)航空事情より
————————————————————
 茨城県波崎町のクリーニング工場から、ユナイテッド航空地上勤務職員の制服などが盗まれていたことが17日、明らかになった。茨城県警は窃盗事件で調べるとともに、警察庁に連絡し、犯罪などに悪用されないか警戒している。
 鹿嶋署などによると、12日朝、波崎町砂山の全日空グループのクリーニング会社、エー・エヌ・エー・アクアツインズ、波崎工場から、駐車場に止めてあったライトバンから、洗濯前の制服が盗まれたと通報があった。
 男性用のワイシャツや、女性用のブラウス、ベストなど約100点(37万円相当)が盗まれたという。ワゴン車は施錠されていなかった。国交省によると、空港職員は顔写真などが入った通行証がないと、制服だけでは空港の制限区域内に入ることはできないとしている

星降る夜に!(11)クリスマスがやってくる!

~ニューヨークの冬物語~
厳冬のシーズン。ところは、ニューヨーク。ブランドものの香りに誘われた貴女が、仮に、フィフス アベニューに繰り出したとします。
x_mas01.jpg
しかしその旺盛な買い物欲は、「予測しなかった寒さ」という抵抗にあって、少なからず割引されてしまうことになります。外は青く晴れ上がり、太陽もいっぱいですが、巨大なビルの間を駆け抜ける風は、体感温度をぐっと低めさせ、体が、続けて歩くこと拒否の反応をし始めます。そして、店から店を止まり木にして、「渡り鳥」のように進まざるを得なくなるのです。これは、長い間女性乗務員のおつきあいをしてきましたから、まあ、生中継のようなものです。さらに、夜。お店が閉店になる頃、クリスマスからニューイヤーまでのあいだ、ブロードウェーからレイディオミュージックシティー、フィフス アベニューどこもここも壮大な電飾のパレードです。思わず、「きゃあ、綺麗!」といってしまう景色なんですが、寒さは増すばかりで立ちすくんでいると言うほうがあたっているかもしれません。また、ブロードウェーでミュージカルを観て、ホテルまで「タクシーを」と思ってもシアターがいっせいにはねるわけですので、捕まえることはほとんど絶望的。ホテルまで6ブロックほど歩いて帰ったことも2度や3度ではありません。
寒さは、「人の心を惨めにする。」と思い知らされました。
x_mas02.jpg
一方、さすがニューヨークです。クリスマスには、「ビルごと」ギフトのリボンがつけられていました。当時、このビルの前で「寒さ」が「驚き」に変化したことを、私の体は、覚えています。写真は1984年(筆者撮影)。

星降る夜に!(10)「寒さ」の中にもロマンあり

~スターダスティーな夜~
そろそろ、冬の到来。かつてバブルのころには、日本の街なかでもよく見かけた毛皮のコートは、気のせいか最近はあまり見ない気もします。
もっとも、薄いドレスにコートをふわりと装う感じで、リッチな階層の冬のパーティーには欠かせないステイタスシンボルとしては、あり続けていることとは思いますが・・。
さて、私がヨーロッパやニューヨーク、シカゴ、アラスカ、ロシアで接した初めての冬は、半端な寒さではありませんでした。その寒さは、零下の外気に加えて、風が吹きつけたりすれば、「毛皮とは、必要から生まれた衣料そのものだ。」ということをしみじみ思い知らされたものでした。
winter_jfk.jpg
ロシアでのこと(その頃はソ連でした。モスクワです)夜も頃合の時刻、外をぶらりと歩こうとコートにマフラーでホテルをでた私は、ものの50メーターも歩けずにあわててユーターン。零下も十数度。鼻毛は、瞬間に凍りつき、あまりの寒さで頭が痛くなったのでした。
日本でスキーもこなしていた私でしたが、山のゲレンデでもこんな感触は体験したこともなく、まさに驚きでした。
後に知ったことですが、ロシア人のあの毛皮の帽子は伊達ではなく、脳をフリーズさせぬためということで、うなずくこと深いものがありました。
外に出られない私は、荘重な構えながらあまり便利ではない「ホテル ウクライナ(当時は一流でした)」の窓越しに空を見上げておりました。すると、雪もふっていない空に、ちらちら・きらきらするものが見えます。
なんと、空気が凍って、ライトを受けるときらきら光るのです。アラスカのアンカレッジで再びこの光景に出会いましたが、誰かが、「スターダスト」と呼んでいました。
たとえ、一人で寒空にこごえても、ロマンの香りは、味わえるものですね。

星降る夜に!(9)春雷のような前ぶれで、こつ然と姿をあらわす!

~まさに、スーパーソニックな貴方です~
その雷のようなすさまじい轟音は、いったいどこから聞こえてくるのか、はるか遠くに目を凝らしてもわからない。雲をつかむような気分で、見上げていると、その細身でしなやかな美麗容姿をこつ然とあらわした、それが、一度だけ日本に、飛来した「超音速(スーパーソニック)コンコルド」への私の鮮烈な印象でした。たまたま、羽田にいて「そのランディングの瞬間を聞いた、見た、」私は、その後、パリ・シャルルドゴール、ロンドン・ヒースロー、ニューヨーク・JFKで幾度も見かけることはあっても、まるきり「観衆」となって、じっと離着陸をウォッチする機会を得ることはありませんでした。つまり、初対面の記憶はそのときから“永遠”のものになり、私の頭の格納庫にしまわれてきました。
さて、この貴公子がリタイアした直後に今度は、アメリカの超音速ティーム「スーパーソニックス」が「クリッパーズ」と共に日本に飛来し、NBA(米プロバスケット協会)公式戦、NBAジャパンゲームを行っています。
10月30日のさいたまスーパーアリーナでの「Sソニックス」の先勝は、朋友「コンコルド」への「熱きエールか?」と感じてしまうのは、熱き航空ファンの特権ということでしょうか。