個人情報管理のずさんさが、「安全」には連動しない、ことを願うものです。

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「北朝鮮飛翔物体発射」事件では、政府の「情報管理」の信頼性が問われました。

エアラインにおいても、あらゆる「小さなこと」の複合が「安全」を担保してゆきます。「業務上知り得た個人情報」の管理にどこまでの意識があるのかは、会社の緊張度を測る物差しにもなるのではないでしょうか。

ノースウェスト航空 業務書類ずさん管理 第三者入手、乗客氏名など記載

  【産経新聞 2009/04/04 東京朝刊 第2社会 24頁 806字】
 米ノースウエスト航空が成田空港のターミナル内で、乗客の氏名などが記載された複数の業務書類を空港利用者に見える状態で廃棄し、第三者に持ち出されていたことが3日、関係者の話で分かった。航空会社の業務書類管理について法的規制はないが、搭乗予定便などが判別できるものもあり、航空関係者からは情報管理の甘さを指摘する声が出ている。

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 関係者によると、書類は2月中旬、成田空港第1ターミナル内で、国際線の出国手続きエリアのゴミ箱に捨てられていた。ゴミ箱は危険物や爆発物を発見しやすいよう側面が半透明になっているため、一般乗客らが記載された内容を見ることができ、実際に第三者が持ち出していた。

 産経新聞がこれらの書類を入手し、ノース社に確認したところ、乗り換えをする乗客のリスト ▽キャンセルによる空席待ちのリスト ▽氏名が記載された未使用の搭乗券 ▽出発前の工程管理表-などだったことが判明した。乗客の誘導や勤務員同士の連絡の際に利用されたとみられる。

 各リストなどの氏名はローマ字で表記され、住所や電話番号などの記載はなかった。

 ノース社日本地区広報は「書類の取り扱いに問題があった可能性があるので現場に確認したい」と話した。

 国土交通省や成田国際空港会社によると、航空会社の書類管理については規定がなく、各社に任されているのが現状という。大手航空会社関係者は「業務用の書類は社内で処分するのが鉄則。第三者の目に触れるようでは会社の信頼を損なってしまう」と指摘している。

 ノース社は米デルタ航空の子会社で、本社はジョージア州アトランタにある。米北西部や太平洋路線などを中心に運航している。

 ノース社をめぐっては、マニラ発成田行きの旅客機が2月20日、千葉県銚子沖上空で乱気流に巻き込まれ乗客乗員43人が負傷する事故が発生。その際、優先的に着陸できる緊急事態(エマージェンシー)を機長が宣言しなかったことなどから搬送が遅れ、対応が問題視された。

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