「Fedex」着陸失敗炎上!は、「航空への警告」と受け止める・・・。

この事故を分析するにあたりまして、現役の機長達からも「映像」を見た上での感想を数多く戴きました。

亡くなられた機長・副操縦士には、深い哀悼の意を捧げます。

事故原因の究明については、運輸安全委員会の調査を待つものですが、早急にかつ徹底的なものを期待致します。

~いくつかの問題点があります~

●「風」

報道では、風速20メーターと言う条件下が、相当難しい「操縦」を強いられる、あるいは、着陸失敗の大きな要因になるようなニュアンスが目立ちますが、この程度の状況では、安全に離着陸できるという範囲内という意見もあります。

●ウインドシア

早朝に成田着陸した「JAL機」より、ウインドシアあり注意、という情報も伝えていた。Fedex機は、予測していた。

また、この時間帯は、アジアからの早朝到着フライトが目白押しだが、同様な事態が報告されてはいないようです。

●「ポーポイズ」という現象

着陸後何度も、バウンドを繰り返すとコントロールがつかなくなる現象をいいますが、原因ではありません。

航空用語辞典などでは、「着陸のための降下率が大きく、接地直後の操舵が適当でない場合、イルカが海面上を跳ねるような、接地と縦揺れを繰り返すことがある。このような状態をポーポイズという。」と説明されています。前提として「不適当な着地」がこういう現象を呼ぶということです。

●MD-11という機材

DC-10の後継機材としてデビューしました。日本では、JALが購入、操縦上のトラブルも散見され、予定より早く退役した歴史があります。また、10年前には香港で同様な事故も。両翼に双発、後部と3発のエンジン搭載が特徴ですが、低速の安定性にやや不安があるという定評もあります。

●規制緩和の影響は?

貨物・PARCEL(小包・宅配便)のエアラインとしては、DHLなどと熾烈な競争を展開しています。運航乗員の養成・訓練、機材のメンテナンスなども「究極のコストカット」が行われていると推察できます。また、「スケジュール運航」という徹底が操縦室まで及んでいると、「ゴーアラウンド・・・・着陸時に無理を感じた場合、たとえ着地寸前でも再度上昇して、ひとまわりして、もう一度アプローチすること」にも、抑制効果が生まれ、「安全」に無理を生じやすくなります。

などなどです。

こうした疑問に応えた、委員会の調査、報告を期待するものです。

●Fedex社の事故後の対応

ボンバルディア社やシンドラー社の日本社会への対応の変化と似ている点が気になります。

謝罪の言葉なく=フェデックス社が会見-貨物機炎上
                          3月23日13時6分配信 時事通信

 米貨物航空会社フェデックスは23日正午ごろ、氏家正道北太平洋地区担当副社長が成田空港内で会見を開いたが、「状況の詳細をまだ

把握できていない」と繰り返し、約10分で打ち切られた。謝罪の言葉を求められても、「現時点では調査中で申し上げられない。情報が

入り次第、会見を開いてお知らせする」と話した。 

本日のフジテレビ「めざましTV」06時20分ごろ07時10分ごろにコメント放映、また、08時からの「とくダネ」でもコメントを致しております。

風速の変化で急降下か=バウンドでバランス崩す?-フェデックス貨物機炎上


 フェデラル・エクスプレスの貨物機が着陸に失敗、炎上し、乗員2人が死亡した事故で、運輸安全委員会は23日午後、本格的な調査を始めた。風向や風速が急激に変わる「ウインドシア」が、空港への最終進入経路で発生したとの他機の報告があり、委員会は風速の変化で機体の降下角が突然大きくなり、ハードランディングでバウンドしたことが事故のきっかけになった可能性があるとみて調べている。
 米国の国家運輸安全委員会(NTSB)も、運航会社所属国の立場から事故を調査する方針で、調査官らを近く日本に派遣する。

(2009/03/23-20:29)

One thought on “「Fedex」着陸失敗炎上!は、「航空への警告」と受け止める・・・。
  1. 氏家正道 出身

    「Fedex」着陸失敗炎上!は、「航空への警告」と受け止める …… 氏家正道北太平洋地区担当副社長が成田空港内で会見を開いたが、「状況の詳細をまだ 把握できていない」と繰り返し、約10分で打ち切られた。謝罪の言葉を求められても、「現時点では調査中で申し上げられない。 …[記事全文]
    貨物機炎上 フェデックス社が会見米貨物航空会社フェデックスは23日正午ごろ、 氏家正道北太平洋地区担当副社長が成田空港内で 会見を開いたが、「状況の詳細をまだ把握できていない」 と繰り返…

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