タービュランスでCA骨折、ANA機

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【767-300】

タービュランス、いわゆるCAT(クリアエアタービュランス)に、全日空機が遭遇し、客室乗務員が負傷しました。「着陸5分前に発生」したということです。これまでのこうした事故体験から、客室乗務員も着陸前は、全員着席ということが義務つけられてきました。全日空本社広報室によると「着陸10分前に乗客の着陸準備チェックして、各自着席しようというところだった」ということです。乗客に怪我はなかったとはいえ、乗務員の怪我は、「着陸後の緊急脱出事態があった場合などを考えると、あってはならないことと思います。

機内後方は、前方に較べて「揺れ」も大きく、注意が肝要です。事故調査委員会の調査が開始されていますが、着席のタイミング(機内業務終了の時期が遅すぎたことはなかったか)なども吟味されることとなるでしょう。  参考までに「乱気流事故」関連についてRefer下さい。 ”油断大敵のタービュランス” ”乱気流でCA負傷、JEX” ” 再度タービュランス”

  

全日空機で客室乗務員骨折 着陸直前に揺れ、転倒

 松山空港に着陸するため降下中だった羽田発の全日空ボーイング767(乗客279人、乗員8人)で22日、突然の揺れのため客室乗務員の女性(25)が転倒し骨折していたことが23日、分かった。 ほかの乗客や乗員にけがはなかった。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は同日、航空事故として2人を担当調査官に指名した。
 全日空によると、同機は着陸約5分前の22日午後1時54分ごろ、高度約900メートルで突然、縦横に大きく揺れ、機内後部のギャレー(調理室)にいた客室乗務員の女性2人が折り重なるように転倒した。
 このうち1人が腰を強く打っており、23日に病院で診察を受け「腰椎(ようつい)の一部を骨折しており、1週間程度の安静が必要」と診断された。
(共同通信) – 1月23日

過去10年間に発生した乱気流事故(「10yeas_turbulence.pdf」をダウンロード

4 thoughts on “タービュランスでCA骨折、ANA機
  1. [航空ニュース]ANA客室乗務員がタービュランスで骨折

     ホリエモン逮捕の報とは無関係に、ニュースを続けます。 ○全日空機で客室乗務員骨折/着陸直前に揺れ、転倒 http://www.shikoku-np.co.jp/news/kyodonews.aspx?id=20060123000479  このニュースのポイントはここです。  全日空によると、同機は着陸約5分前の22日午後1時54分ごろ、高度約900メートルで突然、縦横に大きく揺れ、機内後部のギャレー(調理室)にいた客室乗務員の女性2人が折り重なるように転倒した。  着陸5分前にもなって、ギャレ…

  2. 秀島様、初めまして!岐阜市付近に住んでいるペーパー予報士です。
    この事故について大きな関心がありましたので、書き込みさせて頂きます。
    事故の原因は「CAT(晴天乱気流)」なんでしょうか?
    CATは、高度約10000mを中心に約5000mから約15000mで起こることが多い
    と思いますけど、約900mという低高度でもCATが起こるのでしょうか?
    ぜひ教えて下さい。それでは、これからもよろしくお願い致します。

  3. 星の金貨様
    通常「CAT」とは、5000~15000mで発生では?という指摘のとおりと思いますので、不正確だったと思います。CATの定義については、1000m程度でjet気流のぶつかり合いがあるのかということですので、今後関係各機関で調査させていただきます。ありがとうございました。いずれにしても、ここ松山空港では、かつてYS-11機ですが、着陸時に墜落、原因は不明とされていますが「事故発生時刻頃、松山空港滑走路面付近は弱い北風で空港上空は20ノット前後の南風が存在した可能性が強く、低層ウインドシアにより事故が引き起こされたか、事故の関与要因となった可能性があるとの見解もある。」というようにも指摘されており、離発着に神経を使うポイントと聞いております。原因については、事故調査委員会の発表を待ちたいと考えます。

  4. 早速、詳細な解説どうもありがとうございました。
    当時(22日13時、14時)の松山空港の地上データ(METAR)によりますと、風は250度(西南西)で平均17ノットのやや強い風が吹いていたそうです。「滑走路面付近は弱い北風」と書かれていますけど、どちらを信用すればよいのでしょうか?当時の四国の約1000m上空のデータが分かればいいんですけど…。

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