あらためて 9.11 テロに思う

「9.11 アメリカ同時多発テロ」から、早くも1年が経過しました。
被災を受けた方々、そのご遺族に、ニューヨーク市民に、そしてアメリカ国民に深く哀悼の意を表するものです。
同時に、2度とテロによる犠牲者を出さないために、
日本の航空機利用者がこうした事件に巻き込まれないために、
私たちは、何をなすべきなのだろうかを、ホームページを通じても、私なりに発信していきたいと思います。
2001、9/11の事件発生直後、9月12日に事実関係の詳細がまだ把握できない中でフジテレビ特別報道番組に出演いたしました。
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この中で、当時私は以下の点を指摘しました。
① 犯人がはじめから生還の意思を持たず、乗客・乗員の生命を巻き込んで目的を遂行するという点が、過去のHI-JACK事件とはまったく趣が違う。
② 武器を持ち込ませない事ばかりが、クローズ アップされているが、機内では、乗員・乗客を楯に取られた場合、ボールペン1本でも武器になる。だいじなファーストステップは、不審な乗客をできるだけ搭乗前、搭乗直後に見抜き、機内に搭乗させないこと。
(乗客が機内に搭乗するまでには、チェックイン カウンター、サテライトの搭乗口、機内搭乗口で待つ客室乗務員、と三つのチェックポイントがある。
不審者を見抜くために、こうしたポイントに、質的にも、量的にも厚い人員の配備が重要。)
また、その後以下の内容を提起いたしました。
同時多発テロに対して私たちはどう考えるべきか 2001年9月
テロに対して・・・断じて許さない。許せない。いかなる理由も正当化に手を貸すものではない。
テロ事件犯人もしくは、犯人グループの追及 ・・・明らかに出来るまで追及を終了することはない。
  ・ 国際的連帯の力で追い詰める。世界中に逃げ場がない、支持者がいない状況を、構築する。
  ・ その中心、推進は国連がその使命を負う。
  ・ 身柄拘束後は、世界注視の中、国際的法廷の場で裁く。
アフガンへの空爆はじめ武力報復について
  ・武力報復で解決できる事態ではない。
  ビン ラディンはじめ テログループ、アルカイダだけでなく
アフガン国民全体を殺傷する事態は、誰もこれを黙視できない。
“殺人には、殺人を”では、解決できない中東問題(イスラエル/パレスチナ紛争)がその根っこにきざしていることは、世界中がこれを認識している。テログループとその支持者の言い訳、弁明、口実の根を断つことが、テロ犯人検挙に加えて、未来へ向けてのテロ根絶へのカギを握っている
日本の果たす役割について
「アメリカの知性ある力を引き出すアシストを!」
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強いアメリカの象徴である経済・軍事の中心であるWTC、ペンタゴンへのテロ攻撃を受け、またその被害者は数千人にものぼっていることへの強い怒り、
歴史的にどの戦争でもアメリカ本土を襲撃されたことがない中で 国民的にそのショックは計り知れないこと、などが武力報復方針への国民的支持が80~90%に及ぶということに象徴されている。
あの衝撃的事件のもとで、武力報復を、といきり立つ感情は誰でも理解できる範疇である。
しかし、冷静になって、今後二度とどのような思想・宗教を持とうともテロの存在を許さない環境を世界的につくる、そのリーダーはアメリカが勤める、偉大なアメリカが、偉大な理性と底深い知性の力で世界に問いかけ、協力を求め尊い犠牲者の無念を晴らすと同時に世界からテロへの恐怖を取り除く中心の役割を果たすよう、諌める。
そして、その先駆け的表明を世界中に発信すべきと考える。
この1年間のテロ再発防止への対策は、どうだったのか。
これまで、航空会社のHI-JACK犯への対応策は、
航空機内においては、事件防止の為に不審な物品が搭載、放置されていないか、持ち込まれていないか、挙動不審な人物が搭乗していないか、をはじめとしてもし、事件発生の場合は、乗客・乗員の生命の確保を第一として、そのために
1. まず興奮している犯人を落ち着かせる。
2. 犯人の要求が何かを的確につかむ。
3. 要求について、機長は、地上関係各機関と交信し、最善策を行う。
4. 乗員、客室乗務員は、乗客の協力を得つつ、安全に航空機の着陸をさせる為にベストを尽くす。
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おおむね このような内容といえますが、下記の国交省のテロ対策に見られるように、航空機に焦点をあてた場合「航空機がテロリストにハイジャックされた場合、コックピットドアを強固にして、犯人の操縦室への侵入を食い止める。
あるいは、コックピットと客室乗務員との連絡を秘密にし、行先変更などの脅しに屈しないなどの対策は、あっても現実に、乗客・客室のか。などを考えるとはたして国家としての対策とは、このように部分的でよいのだろうかと心もとなさを感じます。 乗務員を人質にとられた場合見殺しにできる
「テロリストを許さない、犯人を捕らえる」ことは全世界の人々の心に共鳴するものがありますが、アメリカが行ったアフガンへの空爆・武力行使には、必ずしも一致があるとは、おもえません。
“歯には歯を、眼には眼を”では、何も解決していないことをこの1年間が物語っているのではないでしょうか。
また、いま、ブッシュ大統領が”イラクへの武力攻撃”を示唆していることもニュースとして伝えられています。
日本の外交が、この事態にどういう立場をとるのか、世界が注視していることは間違いありません。
航空をテロリストから守る最大の対策・プロテクションは、ここ(日本の外交)から始まり、現場のセキュリティーへと降りていくことが重要であるという議論が沸騰する事を願っています。
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【参考資料】
国土交通省におけるテロ対策について
「米国同時多発テロ事件」への対応に当たり、我が国も第2次テロの標的となる可能性が排除できないため、国土交通省としては、「国土交通省緊急テロ対策本部」(本部長;扇大臣)及び「海上保安庁国際テロ警備本部」(本部長;縄野長官)を設置し、ハイジャック対策の見直し等により、交通機関、重要施設等に対するテロ対策の強化、安全確保に全力を尽くしているところです。
 対策本部では、10月の空爆開始やその後の炭疽菌事件等を踏まえ、従前の施策を再徹底するとともに、以下の施策を講じております。
 事態の推移を踏まえつつ、今後とも、対策の強化を図っていく所存です。
航空
 同時多発テロ事件発生以後、新たに講じた未然防止措置として
■航空会社等による空港警戒態勢を最も厳しいフェーズE=非常態勢に強化するとともに、空港管理者による空港警備を徹底
■ハイジャック対策として、国内線のみならず国際線における機内への一切のナイフ類等の持ち込みの禁止措置、その他航空保安対策の強化を指示
■X線透視検査装置により受託手荷物検査の全数検査が実施できるよう検査機器を追加配備。X線透視検査装置の二次的検査機器として、主要空港にプラスティック爆弾等を検知できる爆発物探知機を所要台数配備(13年度予算執行上の措置)
■国際拠点空港(成田及び関空)及び羽田空港における保安・警備体制を強化するための保安検査場の整備等(補正予算で措置)
■飛行中の旅客機を迅速・的確に最寄り空港に着陸させるためのマニュアルを作成
■航空機の客室側から操縦室への侵入を防止するため、暫定的コックピットドア強化策等を実施
■国際民間航空機関(ICAO)総会において航空保安に関する国際的基準の見直し等我が国提案を踏まえた決議(「民間航空機を破壊兵器として不正使用すること及びその他のテロ行為に対する宣言」(10月6日))
■国際的な連携・協調を図りつつ、保安検査等の充実強化策(基準の強化、検査方法の改善等)、航空機内の保安対策の強化(コックピットドアの改良等)等を検討
■アメリカン航空機の墜落を踏まえ、安全確保・航空保安対策の実施状況について緊急総点検を実施
■九州南西沖不審船事件を踏まえ、航空保安対策及び空港警備を再徹底
■交通に関する大臣会合において、国際民間航空機関(ICAO)のイニシアチブを支持し、国際的連携の下で緊密に作業していくこと等我が国提案を踏まえた共同声明を採択(「交通とテロ対策に関する交通担当大臣共同声明」(1月15日)
(国土交通省のテロ対策 より抜粋)