「航空の自由化」とは、どういうことを意味するのか、まるで説明のない不思議な報道

~羽田空港の国際線増強を導くために?~

不思議なニュースが流れました。「諮問会議では、民間議員が、日本の経済成長を実現するためには航空自由化をすすめることが不可欠だ。としてアジア各国だけではなくアメリカやヨーロッパとも航空機の乗り入れの自由化交渉を早期に検討すること」と言う意見があったので、となんだかよく訳がわからない、政府の慌てた発表をそのままながしているような報道です。

航空関係者としては、

1.民間議員とは、どなたのことでしょうか。なぜ、敢えて氏名を伏せるのでしょうか。

2.「自由化」とはどういうことをいうのでしょうか。

3.アジアでは成田空港を「ハブ空港」として扱われていない傾向がでてきていますが、こうなったのは、何が原因なのでしょうか。成田空港と羽田空港の位置ずけは、歴史を踏まえたうえで具体的にどう解決しようと言うのでしょうか。

4.アメリカとの不平等な航空協定についてはどう整備改善するのでしょうか。

5.2国間協定からEU全体との交渉になるうえで、日本の航空に大きな不利は出てこないのでしょうか。

6.アジアの格安航空の殴りこみにはどういう戦略で対抗しようと言うのでしょうか。

などの諸問題には、なにも触れられずに「自由化しないとおいてゆかれる」という気分ばかりを加速させるような発表だけではどうももの足りません。

多くのことを開示せずに、先に「結論ありき」という手法が、これまで、「道路」でも「年金」でも散々行われてきましたので不安な気持ちが致します。よく知らないうちに何もかも進んでしまうことは、繰り返してほしくありません。何が何でも「羽田空港を成田に代わって国際化する」というための「自由化合唱」にならなければよいのですが・・・・。せめて、「航空自由化とは、こういうメリットとこういうリスクがある」ぐらいの解説は添えてもらいたいものです。

航空自由化 年内に工程表策定

NHKニュース

05月21日07時30分
20日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、羽田空港の国際線発着枠の倍増など、航空自由化を促進するよう民間議員
から提案されたこと受けて、政府は航空自由化を加速させるための具体策を盛り込んだ工程表を年内に策定することになりました。諮問会議では、民間議員が、日本の経済成長を実現するためには航空自由化を進めることが不可欠だとして、アジア各国だけでなくアメリカやヨーロッパとも航空機の乗り入れの自由化交渉を早期に検討することや、羽田空港について、深夜・早朝の発着時間帯を拡大することや、再来年の拡張にあわせて、国際線の発着枠を昼間だけで6万回に倍増することなどを提案しました。これに対し国土交通省は、羽田の深夜と早朝の発着時間帯を拡大し、この時間帯に新たに国際線の発着枠を3万回割り当てる方針を示したものの、日中は3万回とするこれまでの方針は変えず、冬柴国土交通大臣が日中の発着枠は今後の需要しだいで拡大する可能性があると述べるにとどまりました。これを受けて福田総理大臣は、年内に航空自由化をさらに進めるための具体策をまとめるよう指示し、政府として羽田の国際線発着枠の拡大を含め、航空自由化を加速するための工程表の策定を急ぐことになりました

One thought on “「航空の自由化」とは、どういうことを意味するのか、まるで説明のない不思議な報道
  1. 羽田問題は、顧客の利便性からいえばもっともです。新幹線のアクセス、都心へのアクセスも便利です。
    魚業保障の問題、生態系の問題も少なくて済みそうです。すでに横風滑走路があるので。あとは滑走路をふやせばよいのです。何か良いことずくめですが、建設業も潤う、交通アクセスの整備等おかねはやはり掛かりそうです。

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