国交省の天下り先、解散 操縦士養成、航空各社から会費
2011.6.15 朝日
旅客機のパイロット養成に関わる国土交通省所管の公益法人が、近く解散することが分かった。日本航空など航空5社からの会費で運営され、国交省OBの役員が多額の報酬を得ていた。
航空業界の競争が激化する中、「天下りを養うためだけの法人」(大手航空会社関係者)を支えきれなくなった。
この法人は航空機操縦士養成振興協会(航操振、東京都中央区)。1986年に設立され、常勤役員は国交省航空局OBの専務理事1人だけだ。
ほぼすべての事業は、パイロットを養成する航空大学校に関係するもので、訓練用の小型機を無償提供。
09年度には5億9千万円の会費のうち、事業費約5億5千万円を訓練機のリース代や整備費、専務理事の報酬(1500万円)に支出し、残りは職員の給与や退職金、事務所の賃料に充てていた。
航空大は宮崎の本校のほか、仙台、帯広の両分校がある。航操振は地方事務所(現在は廃止)を宮崎本校と仙台分校に置くなど、航空大と一体で運営されてきた。
航空会社側からは「民間で言えばトンネル法人だ」との指摘もあった。
航操振への会費支払いは、国費で育てた航空大卒業生を採用する大手航空各社には「受益者負担」の側面があったとされる。
だが、会費の半分以上を負担してきた日航が昨年1月に経営破綻(はたん)。「当面は採用予定がないのに会費を負担するのは不公平だ」として、昨春以降の支払いを拒否。約2億円を支払う全日空も多額の赤字を抱え、負担軽減を求めていた。
国交省は、昨年4月の政府の事業仕分けで航空大への国費投入の縮減を求められ、新たに学生から1人40万円の施設設備費を徴収し、航操振の会員以外の航空会社も含め十数社に計4億3千万円の負担を割り当てる方針を決定。航操振も「役割がなくなった」として解散が決まった。
近年はパイロットを自社で養成する大手に加え、複数の私立大学が養成課程を設けている。日航の経営破綻もあってパイロットの供給は過剰気味だ。
航操振は今年3月で解散する予定だったが、東日本大震災で仙台分校に提供していた訓練機7機が被災。事後処理のために今年度も存続している。
(永田工)
「まだ、止まらない?」経営の腐敗・・JAL子会社の事件。
1000万円着服の疑い 日航子会社の元次長逮捕 警視庁
2011.6.9. asahi
日本航空(JAL)子会社の宅配会社「JALエービーシー」(東京都中央区)の資金約1千万円を着服したとして、警視庁は9日、同社元財務グループ次長の岡田順容疑者(48)=埼玉県加須市栄=を業務上横領の疑いで逮捕し、発表した。同庁は、同容疑者が2007年以降、ほかにも約1億円を着服したとみている。
捜査2課によると、岡田容疑者は09年11月~10年3月、同社名義の預金口座から現金約1千万円を引き出して着服した疑いがある。
「95年から着服し、飲食代などですべて使った」と供述しているという。
岡田容疑者は、帳簿には源泉徴収の税金を支払ったなどと虚偽の記載をしていた。しかし、JALの経営悪化に伴う関係会社の調査で昨年9月ごろ、領収書のない支払伝票が大量に見つかり、不正が発覚、同年11月に懲戒解雇された。
JR北海道の特急脱線炎上事故・・・。そして・・・。
車掌と客室乗務員?
JR・新幹線はじめ私鉄などでは、近年、、航空機の客室乗務員のような「制服」を着用させたり「パーサー・アテンダントなどの呼称」で車内に乗務させている姿をみかけます。
しかし、航空機と違うのは、今回の事故で明らかになりましたが、「車内での乗車券発券」業務などの権限を持たせず、「保安要員としてのマニュアルや訓練も施されていない」ということです。
いざという時の「旅客の安全」は、ほどほどにして、見栄えで辻褄を合わせるあり方です。
現在あるいは、将来の「車掌の人件費」をコストダウンするために導入されたと言うことを聞いています。
もっとも、航空とて、「ベテラン乗務員は切り捨て」、「オール使い捨ての契約社員化」「外国人化」が進んだ挙句に、「脱出時のドアモードの切り替え忘れ」で何度も離着陸した、とか、機内に収容できない「食事カートを積んだまま離陸してしまった」とか、かつてでは考えられない事態が日常化しているのです。
空陸とも「安全軽視」の風潮です。
原発の「安全神話」が崩れ去る中で、あらゆる公共の交通機関の安全についても、いっせいに「見直す」機会でもあるのではないか、と思います。
事故調査の「運輸安全委員会」も国土交通省の管轄化にあることでは、原子力保安院と位置関係は、同じです。
ここにも、独立した権限を有する機関が生まれることを期待します。
客室乗務員、車掌に出火伝えず JR北海道、特急脱線炎上
2011.6.9 朝日新聞夕刊
北海道占冠(しむかっぷ)村のJR石勝(せきしょう)線で起きた特急脱線炎上事故で、炎が上がっているのを客室乗務員が目撃していたのに、車掌に伝えていなかったことがJR北海道の調べでわかった。
同社は乗客の避難誘導の遅れにつながったとみており、客室乗務員についても乗客の避難誘導などを行う要員として訓練の対象にする。非常時のマニュアルも整える。
客室乗務員は契約社員で、主に車内販売や乗客の案内をしている。脱線炎上した特急「スーパーおおぞら14号」(6両編成)には2人乗車し、うち1人が出火元だった最後尾の車両にいて炎が出ているのを窓越しに目撃した。しかし、火災発生を車掌も承知していると思い込み、知らせなかったという。同社は車掌と運転士を乗務員と定義。乗務員に義務づけている非常時の対応が、客室乗務員のマニュアルでは明確でなかった。
このため同社は「乗務員は炎を見ておらず、火災と認識していなかった」と説明してきた。
快速運転士が居眠り JR北海道、乗客が撮影
2011年6月11日 asahiJR北海道は10日、千歳線で8日に走行中の快速列車の運転士(26)が居眠りをしていたと明らかにした。
乗客が運転士の居眠りに気付き、その様子を携帯電話で撮影し、その映像を収めたDVDを同社に送ったことで発覚した。
同社によると、運転士が運転していたのは、札幌を午前7時50分に出発した新千歳空港行き快速「エアポート76号」。DVDには、快速列車が千歳線の島松―恵庭間を走行中の場面が収められており、同社が公開した。
体が上下に揺れたり、ハンドルから手が離れたりする運転士の様子が映っていた。この列車は、ハンドルやブレーキの操作を1分以上していないと緊急停止装置が作動し、ブザーがなる。DVDでは1回ブザーが鳴り、運転士がこれを解除する場面もあった。
同社によると、運転士は7日が泊まり勤務。同日午後4時前に出社し、翌8日午前10時に退社した。この間、「通常は5時間ほどの仮眠をとる」(同社)。運転士は8日に管理者と体調について面談したが、問題はなかったという。しかしその後の同社の聴取に「寝付きが悪かった」と話したという。
「コストカット」に揺さぶられる「安全」!空も陸も・・・。
北海道エアシステム(HAC)のニュース
6月11日の報道で、HAC(北海道エアシステム)が6月4日に「大事故すれすれのインシデント」を起こしながら、報告もしていなかったことが明らかになりました。
そもそも、一般の者から見れば、「事故に等しい」と言う問題でも、航空局のカテゴリー分けでは、インシデントと言う呼ばれ方がされます。
1.イレギュラー
2.重大インシデント/事故
というように区分けされています。簡単に言えば、人身事故でなければ、事故とは言わないというカテゴリーです。
(ちょっと前までは、インシデントと事故は、区分が分かれていましたが、数年前にこのようになりました・・・。)
こうした「インシデント」の個々の原因追及は、運輸安全委員会の調査を待つにしても、
問題なのは、HAC(北海道エアシステム)というエアラインは、地方の足としての機能を果たしていながら、経営上は、「JASグループ」→「JALグループ」→「JAL破綻による赤字路線撤退」→「独立」と言うように、経営上、大エアラインのように儲かる幹線を保有しているわけでもなく、不安定な立場にさらされている背景があります。
また、エアラインの現場代表に、こういう「事故寸前の事態」も航空局に報告しないでよい、という体質があるということです。
「原発事故」で明らかになった「安全神話の刷り込み」や「目に見えない安全運航コストへのしわよせ」と同じ姿勢が垣間見えることではないでしょうか。
「安全」とは、見えないところでどれだけ尽くしているか、の一語に尽きると思います。
機長「高度設定忘れた」…HAC機地上接近
2011.6.11 読売
乗客乗員13人を乗せた北海道エアシステム機(サーブ340B型機)が、北海道の奥尻空港で着陸を取りやめる「着陸復行」中に地上約30メートルにまで接近したトラブルについて、同社は11日、機長が着陸復行時の目標高度を設定し忘れ、計器が現在高度を維持するよう指示したことが、機体を上昇させる操作の遅れなどにつながった可能性が高いとの見解を明らかにした。
同社によると、機長は今月4日、同空港の南東約1500メートル、高度約180メートルの地点で、天候不良で視界が悪いことから着陸の取りやめを決定。エンジン出力を上げて操縦かんを引き、着陸のため下ろしていた主翼の高揚力装置(フラップ)を戻すなど、上昇のための操作を始めた。
本来、これらの操作前に、機体の姿勢や高度を指示する計器「フライト・ディレクター(FD)」に、着陸復行時の目標高度(約1200メートル)を入力する必要がある。しかし機長は同社の調査に「高度を設定し忘れた」と説明。FDは現在の高度を維持するよう指示していたという。
同機が下降を始めた直後、副操縦士が「上昇していません」と機長に忠告したが、同機は対地接近警報装置(GPWS)が作動するまで約150メートル下降を続けていたことも判明した。同社が飛行記録装置(DFDR)を解析した結果、着陸復行の上昇と同時に行うべき左旋回も遅れていたといい、機長がFDの指示に気を取られ、混乱に陥った可能性もあるという。
同社によると、サーブ340B型機は、フラップを戻すと機首が下がる特性があるといい、同社は「機長が操縦かんを引く力を弱めてしまったため、下降した可能性が高い」としている。
(2011年6月11日 読売新聞)
北海道エア:プロペラ機が地表30mに…警報気付き急上昇
2011年6月10日 21時28分 毎日
地表に急接近した機体と同型機=札幌市東区の丘珠空港で、小出洋平撮影 国土交通省は10日、北海道・奥尻島付近で函館発奥尻行き北海道エアシステム(HAC)のプロペラ機2891便(サーブ式340B型、乗員乗客13人)が地表30メートルまで接近し急上昇するトラブルが4日にあったと発表した。
同省運輸安全委員会は大事故につながりかねない重大インシデントと判断、調査官3人を11日に現地へ派遣する。また、同社はこの事実を国交省に直ちに知らせていなかった経緯も調べる。
国交省航空局などによると、HAC機は4日午前11時12分ごろ函館空港を出発。奥尻空港に近付いたため、着陸態勢を取ろうと高度約200メートル付近で水平飛行に入った。天候不順のため奥尻空港の約1.5キロ手前で着陸をあきらめ、いったん同210メートルほどまで上昇したが、その後に下降。同11時26分に対地接近警報装置(GPWS)が作動し、パイロットが気付いて急上昇した。
HAC機が下降した理由は不明。最も近づいた地表は奥尻空港の敷地内だったという。警報後、機体は通常使用を大きく超える出力で上昇したためエンジンに負荷がかかり、9日の離陸準備中にエンジン異常の警告ランプが点灯した。エンジン交換が必要という。
同社は4日後の8日、GPWSの作動に基づく回避措置を取ったとして国交省に報告したが、地表から30メートルまで接近したことは伝えていなかった。接近の事実は10日、国交省が同社に問い合わせた中で発覚した。
報告が遅れたため、操縦室内の会話や管制機関との交信内容を録音する音声記録装置はデータが上書きされ、残っていないという。
国交省によると、GPWSの作動に伴い地表への衝突を回避するために緊急操作した重大インシデントは、10年10月に続き2例目。
HACは報告遅れについて「当初は重大インシデントととらえなかった。6日以降にフライトレコーダーを調べ、初めて重大性を知った」と説明している。【川上晃弘、片平知宏、鈴木勝一】
「岐路」3.11と日本の再生 の一読をお薦めいたします1
6月9日に島田晴雄氏(注)の著作「岐路」~3.11と日本の再生~が発刊されました。
私は、八重洲ブックセンターでの講演も拝聴する機会を得ました。
○スリーマイル・チェルノブイリとの比較を交えながら、一体いま日本に、何が起きたのか?
○経済にどういう衝撃を与えているのか
○復興へのロードマップ
などが、大変解りやすく講じられています。
一読を是非お奨めいたしたいと思います。
島田晴雄氏・・・千葉商科大学学長。




