客室乗務員としてのモラルに危機!

国際線を乗務する客室乗務員の仕事内容のひとつに、各国における免税基準を良く把握し、旅客に知ってもらう、入国の手続きを援助する、検疫の決まりを周知徹底する、などがあります。
旅客への周知徹底する以上、旅客の手本となる行動をとることも、当然のことです。こうした職責をになっていることから、日本をはじめとして各国の税関・入国審査・検疫の方達は、一定の信頼を寄せており、検査もその信頼感のなかで行われているのが実状です。
下記のような事件は、こうした信頼感を著しく裏切るものであると同時に、客室乗務員の資質を疑わせるものともなっており、大変憂うべき事態といえます。
私の30年の体験に立ってみても、客室乗務員によるこうした作為的犯罪行為の数は、近年に急増しているようです。
アメリカの空港まわりのセキュリティーが、厳しいようでたびたび凶器の持込が発覚している事態が生じているのは、セキュリティー要員が、主にパートタイム労働者であり、任務への責任感が比較的希薄になっている、定着率が短くベテランが少なくなっていることなどが、原因として挙げられています。
客室乗務員も、豊富な経験と強い責任感なくしては、保安要員としての任務、サービス要員としての任務を、こなすことは出来ないのですが、航空界では、今、リストラの名のもとに客室乗務員は、全て入社時は契約社員という不安定な身分に、そして賃金も、命をかけて乗務することを考えると低賃金化しており、残念ながら誇りや責任感を薄らげている方向です。
お金欲しさの犯罪が起きにくい環境を整備することが、望まれます。

【参考ニュース】
02/11 07:46 客室乗員が偽造カード携行 マレーシア航空で密輸事件
共同通信ニュース速報
 マレーシア航空機内で、男性の客室乗務員が成田空港着陸直前、偽造クレジットカード約七百枚を携行していることを機長に申告し、日本には入国せずに帰国、マレーシア警察当局が密輸事件として捜査していることが十日、分かった。現地の同僚地上職員が関与を認めた後、行方不明になったという。
 千葉県警も事実を把握、背後に大規模なカード偽造・密輸組織があるとみている。
 関係者によると、昨年十二月初旬、クアラルンプール発成田行きの同航空機内で、マレーシア人の客室乗務員が機長らに「持ってきたバッグに偽造カードが入っている」と申し出た。
 機長らは、バッグの中のアルバム型名刺入れ数冊に、磁気データなどを入れる前の偽造カード原板約七百枚が入っているのを確認。客室乗務員を機内にとどめ、カードとともに、同機の折り返し便で帰国させた。
 客室乗務員は「バッグは預かったもので、中身は知らなかった」と釈明したという。
 マレーシアの警察当局はカードを押収。捜査の過程で同僚の地上職員が「密輸組織に頼まれ、客室乗務員に偽造カードを渡した」と認めたが、この職員はその後、行方不明になったという。
 マレーシア航空本社は「客室乗務員が、クアラルンプール空港警察に不法行為があったと報告したことは確認しているが、警察が捜査中で、コメントできない」としている。
(了)