JAL再建案の柱の一つとされている、機材更新の動きが始まりました。
ジャンボ機47機いずれも最新の400機材ですが、燃油費削減とはいうものの、これを売却することで、JALとしては「大量輸送機」を1機ももたないことになります。
MD機とエアバス機は、JAS統合で背負わされた「老朽機材」です。
●大型機をすべて売却することまで必要か。他のエアラインは、少数退役で機材更新してきて、新機材購入費用の莫大化を避けてきている事例もあります。
経営戦略上の誤りも浮かんでいます。
●JAS統合の過ちが、「破綻」への引き金を引いていたことが良くわかります。
航空機95機の売却手続き開始 日本航空
【産経新聞 2010/07/17 大阪朝刊 経済面 9頁 341字】
会社更生手続き中の日本航空が古くなった中・大型航空機計95機の売却手続きを始めたことが16日、明らかになった。同社と管財人の企業再生支援機構が同日までに、東京地裁に報告した。売却するのは、ジャンボ機のB747-400型機(47機)やMD-90型機(16機)、A300-600型機(18機)など。予備エンジン18基とともに、早期売却を目指す。
日航は8月末までに同地裁に提出する更生計画案で、これらの機材の評価価格を1月に示した再建案に比べ8割程度切り下げる方針。売却に伴う追加損失が発生しにくいようにする。目標売却額は、予備エンジンを含め総額800億円超とみられる。
日航は今年度中に国内線と国際線で計45路線を廃止する一方、機材を燃費効率の高い中・小型機に改め、財務体質の強化を図る。
弊ブログ読者(一外航勤務者さん)からのコメントです。 さすがに鋭いですね。
一世を風靡したジャンボですが、かつてのイールドと高い搭乗率があって初めて投入する意味合いがありました。
2003年次から比べても3倍に近いような燃油費、かつての三分の二からへたすると半分まで落ちたイールドでは、どんなに高い搭乗率をキープできても、ジャンボは高コストの飛行機になってしまいます。
}レガシィキャリアにありがちですが、一括大量受注で新機種を購入する事によりインセンティブを得て、一機あたりの単価を下げようとする意図があります。
現在世界で一番競争力の強いアジアの二社は数年から下手すると毎年の単位で、ちょっとづつ機体の更新をします。
前者は目一杯機材を使い回した挙げ句、次回更新時に再び大量発注となり、その度莫大な資金が必要となりますが、その時のマーケット及び財政状況により、危ない橋を渡る事もあります。
後者はいつも比較的新しい機体を保持でき、計画的な資金準備が可能です。どちらがいいかは言わずもがなですよね。
経営責任についても言わずもがなです。ただし、過去の半官半民体質を思うに、国の側にも多大な「かかわり責任」があるはずです。

小職のつたないコメントをこの様に取り上げて頂き、仰天しつつ大変恐縮しております。
小職のみならず、現在の日本の空に危機感を抱くエアラインマンは多々いるはずと存じます。
現状を分析把握した上で何をせねばならないのか、今一番求められているのはこの「実行」の部分です。
悲しいかな、現場の声はなかなか陽の目を見ず、机上の空論に終始し手前の対面だけを気にする輩のなんと多い事か…
ああ無事息災!
JALは投資回収率等を考える以前の状態にあり、外部要因は、価格競争激化(安全面では危惧がある)をはじめ毎日が刻々変化している。 計画はたえずローリングしていく必要があり、そのためには実行には素早い対応が求められます。しかし、そのようなことが外部の人間にはみえてこないのです。 やはり大組織すぎるのか?