2008年を迎えて、「謹賀新年」です。

~しのびよる「偽り」の空、

       エアラインだけではなく日本の国の課題です~

皆様、明けましておめでとうございます。

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  本年も、「安全で快適な日本の空」を目指すうえで、微力ではありますが、必要なコメント・提言に力を注いで行きたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

さて、年頭より「世界の情勢と日本」という点を大きく見ますと、「イラク問題」「オイルの高騰」「アメリカの経済不況が表面化」「地球温暖化CO2対策問題」などが日本の政治・経済にも直結して影響を与えてゆく状況です。かつては、GMPで名をはせてきた日本も、BRICsの台頭で国としてすべての問題にどう対処するのか、という舞台に立たされてくるようになってきています。同時に、世界における「日本の外交」は、誇らしい側面を失いつつあるようにも感じられます。

航空では、アメリカ・EUをはじめとして多くの国が、日本に「オープンスカイ」と言う名の自由化を迫ってきています。航空協定とは、国家間の契約ですから、日本の国益を損なわない(日本のエアラインが立ち行かないと言うことのないように、利用者にリスクを転化しないように)という点で、慎重にかつフェアーな決断と立場が必要です。

また、アジアでは、ナショナルフラッグキャリアであったエアラインを中心に新たな「格安航空」が増え続けています。ブランドを隠し、「安ければよい」というエアラインつくりです。経済発展の真っ只中にあるアジア諸国では、「安さ」の魅力で好評を博しています。しかし、一方では、「ずさんさ」ゆえと思われる事故も後を絶ちません。事故調査もうやむやになっているのも現実としてあります。また、オセアニアでは、ヨーロッパのように「安くて安全」という評判の「格安航空」も出現してきています。

「こうしたパワーとどのように対決してゆくのか」などの方針も国家的に必要であることは説明の必要もないと思われます。

アメリカの航空規制緩和から始まった「空の乱れ」は、日本の中でも「安全の規制緩和」と言う点で、色濃く表われ、「整備の海外発注」「整備部門全体を委託・外注」「CAの契約社員化」「パイロットの外国人化」などなどと「見えない安全の品質」をダウンさせることにもつながってきています。

「エアラインが赤字」となると「一億総株主」のようにして、「儲けなければいけない」とせきたてていますが、実は「人員を減らしたり、整備を手薄にしたり、機内食の質を下げたり」ということを強要している場面ともなっているのが、偽らない事実です。

「時代が時代だから・・・」という言葉を良く耳にします。

私は、どんな時代が変わろうとも「航空は、徹底的に安全」でなければならないと思います。「船場吉兆」「白い恋人」の偽装も「誇り」と言う点、食の安全と言う点から大きな問題がありますが、多くの人命が瞬間的に失われたということまでには至ってはいません。

「空の交通」の場合、事故あれば「一瞬で多大な人命が失われる」側面が特徴です。

「安全で快適な日本の空」へ向けて、2008年も注視し、問題提起を行ってゆきたいと思います。

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